2010年08月31日

日本の景色34 別所温泉・常楽寺 2010.08.16

真夏の午後のお寺詣り、二人ともそろそろ顎を出し掛けていましたが、妻の御朱印集めの情熱(執念)と私の風光の中の漫ろ歩き好きが後押しして何とか笑顔で巡る事ができました。風情ある温泉街の路地を抜ければやがて豊かな緑が滴り、常楽寺の境内が見えてきました。

常楽寺本堂
茅葺の本堂
茅葺の本堂、緑の植え込みと溶け合って美しい佇まいを魅せています。いやが上にも郷愁を誘われ、一番好きな風景と誰もが言ってしまいそうな眺めがそこにありました。私は少しそこに佇みうっとりと観望しました。

 昔は最澄が伝えた天台宗台蜜教学の信州の中心で、隆盛を極めたそうです。またこの本堂の裏手からは北向観世音菩薩が発見され、この寺は現・北向観音の本坊だそうです。

石造多宝塔(重要文化財)
石造多宝塔
石で造られた多宝塔、真ん中にある二層でひさしを付けたものが本来の多宝塔です。塔内に釈迦如来・多宝如来を安置するそうです。

 鬱蒼とした林内にあり、神秘的な暗さが印象に残りました。
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2010年08月30日

間奏曲340 今宵は月が麗しい 2010.08.30

深夜の月の出
今、娘を中区のM・アパートに送って来ました。時刻も遅く首都高狩場線を使い短時間で済ませました。この自動車道は常に東に向かっており、東の空に昇ったばかりの下弦前の月が麗しかったのでした。娘と二人、「深夜に出る月もいいものだね。」、「余り見掛けない所為か新鮮だね。」などと言い交わし、暫し月に見惚れました。あっと言う間の短いドライブでしたが、娘との気持ちも通じ合い、楽しいものでした。またお互いの結婚観?などもお喋りしました。

 それにしても暑いですね、今夜は風が無いようです。どうぞ文明の利器を使い、健やかにお休みください。明日のより良いお目覚めを祈っています。お休みなさい。

 追伸; 信州旅日記は明日から再開します。
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2010年08月29日

夕餉 私の還暦の祝い 2010.08.29

 私の還暦の祝いの宴を義姉夫婦がセッティングしてくれ、横浜藤棚のイタリアン・ピザーリア・スペリアーノで会食をしました。義母に義姉夫婦と家族、それに私の家族全員で私の還暦を祝ってくれました。美味しい料理を味わいながら和気あいあい、それぞれの近況やこの夏の旅行の話などを報告しあいました。私だけがガス入りミネラルウォーターで外の人は赤ワインを飲み大いに盛り上がりました。ところがノンアルコールの私が一番浮かれ、やはり祝われるのは嬉しいらしく、自分では還暦などさして関心は無かったのですが、今日は終始ご機嫌でした。ありがとう、皆!

 ピザーリア・スペリアーノの料理
生ハムとソーセイジの盛り合わせ
生ハムとソ-セイジの盛り合わせ

モッツァレラチーズとトマトにバジリコのオリーブオイル掛け
モッツァレラチーズとトマトにバジリコのオリーブオイル掛け

ホカッチャ
ホカッチャ

ヒラメのカルパッチョ
ヒラメのカルパッチョ ヒラメ、ゼリー、アボカド、タマゴ、バルサミコ酢

手作りソーセイジにポテトとチーズのオーブン焼き
手作りソーセイジにポテトとチーズのオーブン焼き

茹で野菜、ニンニク、アンチョビー、生クリームのソース
茹でた野菜(安納イモ、カリフラワー、ブロッコリー、コーン)のニンニク、アンチョビー、生クリームのソース

ピッツァ・マルガリータ
ピッツァ・マルガリータ

平打ち生麺のパスタ
平打ち生麺のパスタ 牛肉、生ベーコンと鶏レバーのソース

*ピザーリア・スペリアーノ
  横浜市西区藤棚1−121−2
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2010年08月28日

日本の景色33 別所温泉・北向観音 2010.08.16

 北向観音は別所温泉街の只中にあります。その顕著な表れは参道の入り口にある手洗い口すすぎ場の水で、これは慈悲の泉なる温泉なのです。かなりの高温で熱く感じられました。さらに境内にある手水舎にも温泉が使われており、やはり慈悲の泉と呼ばれています。この源泉は境内にあるそうで正に温泉街の観音様と言うに相応しい古寺と思います。遠くにあっても相向き合っている南向きの長野・善光寺と合わせてお参りすれば、更に霊験あらたかだそうです。

 愛染堂と愛染桂(北向観音境内)
愛染堂 愛染桂

彼の戦国の雄・直江兼続に、己の兜に愛の文字を掲げさせたのは恋愛の守護仏・愛染明王への信仰心。その愛染明王を祀ってあるのが、この愛染堂、傍にある愛染桂の霊木と共に縁結びの神・神木としてここに存在しています。良縁を求める方は一度訪れてみては如何でしょうか。きっと良い兆しが顕れるでしょう。また縁ありし者でも、心新たに念ずれば、更なる愛の高みに上り詰める事が可能ではないでしょうか…。私も心して念じてみます。魅せます。

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2010年08月27日

日本の景色32 上田城掘割 2010.08.16

上田城の掘割
真田幸村の父昌幸が築いた城。勿論幸村も居城としていました。二度の徳川の大軍を退けた堅牢な城で、それは石垣の石組や不気味に城外に通じていると言われる真田井戸、そして美しく造られたこの掘割に顕われていました。

 この城跡周辺を散策していたところ、私達夫婦は私の我が儘と過失ではぐれてしまいました。私に突然魔が差したのか、不吉な予感がし、慌てて妻を探し廻りました。しかしいくら探しても妻の姿は見付けられません。仕方なく駐車場の車まで戻りましたが、妻の姿はありませんでした。無情にも時間は過ぎ行き、再びの悪い予感が過ぎり、妻は私に失望し、失踪したのではないかとか、誰かに誘拐されたのではないかとか思いは乱れ、正直、私は己を失い掛けました。携帯電話を持たない私は当然妻の携帯のアドレスも判らず、仕方なしに私の実家の母に公衆電話で「今、ママと待ち合わせをしているけど、電話できないので、お母さんからママの携帯に電話して、僕は車で待っているからと伝えてくれない」と頼みました。何故、上田から横須賀の母なのか? この当時は二人の娘も義母もフランスにいたからであり、私が憶えて掛けられる電話番号は実家以外にはなかったのでした。幸い母の携帯は妻の携帯にダイレクトで通じるようになっており、首尾よく事は解決しました。直ぐに妻は私の前に現われました。その顔には満面の笑みがこぼれていました。…

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2010年08月26日

日本の景色31 信濃国分寺 2010.08.16

 国分寺とは、聖武天皇の勅願によって天平13年(741年)に国家鎮護のため国分尼寺と共に国毎に建立された寺院を指します。僧職を置き、その国内の僧尼の監督をさせ、朝廷からの特別の保護がありました。奈良の東大寺を総国分寺としました(広辞苑)。信濃の国ではここ上田にあり、今は創建時の建物はなく、そこは国分寺跡の史跡公園として残っています。現在の国分寺はこの史跡公園から国道18号を挟んで直ぐ北にあり、世間では八日堂と呼ばれ親しまれています。本尊は薬師如来です。

 1、三重塔(重要文化財)
三重塔
国道沿いに仁王門があり、暫く行くと本堂八日堂が観えてきます。その手前右にこの三重塔はあります。室町時代の造りであり、銅板の屋根の反りの強さが美しさの源と言われています。

 2、八日堂(本堂)
お薬師様の提灯
御本尊のお薬師様の提灯が下がる本堂。八日堂の名で親しまれています。それは正月の7日(夜)八日に縁日(だるま市)が立つからで、大変な賑わいを見せるそうです。そこではだるまの外に蘇民将来符なる招福除災の護符が売られるそうで、ドロヤナギの材を六角に削り出した男根に似せたもので、そこに七福神を描き、六面に二字ずつ「大福長者蘇民将来子孫人也」の十二文字が記されているそうです。この日は残念ながら見過ごしました。恐らく売店ではレプリカのお土産のようなものは売っていたでしょう。

 3、蓮の花
国分寺の蓮
境内の続きには広大な蓮池が広がり、沢山の花を咲かせていました。そしてその先には水田も続き、稲は若い穂を付けていました。誠に鄙びた風景を魅せており、田舎を旅する喜びが溢れました。
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2010年08月25日

間奏曲339 静かな満月の夜 2010.08.25

今日は妻の誕生日、先程シャンパンを開けお祝いをしました。何とつまみは鯵の開きとマーボー豆腐で、可笑しな組み合わせですが、妻のお手製で美味しく頂きました。八月は長女夏子(8日)、私(17日)に今日の妻と、我が家の誕生月で、夏子から私にはドイツ語の辞書がプレゼントされました。そのメモには「お誕生日おめでとうございます。しっかりお勉強してね!! なつこ」と書かれてありました。以前からドイツ語は学びたかったのですが、中々踏み出せず逡巡している意志薄弱な私を見て、一つ鼓舞してやろうと思ったのでありましょう、我が娘…。まあ、何れ十年後位にはドイツ語ペラペラになってパパの凄いとこ見せてあげるね? ご期待あれ!  

 この日は今年九度目の満月で、今の時間は南東から南の空に移りつつ浮かんでいます。煌々と照り映えて静かな夜の町を映し出しています。こんな日は嬉しい筈なのに、何故が悲しい音楽が聴きたくなりました。…そして今し方、ブラームスのクラリネット五重奏を聴き終えて悲しみで心が潰れています。でもそれは仄かな月光に包まれて不思議な安心ももたらされました。悲しい心は涙で浄化されました。悲しみと喜びは表裏一体、私の心には何時もこの二つの感情が同居しているのです。そしてそれこそが人生の味わいです。
posted by 三上和伸 at 23:26| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月24日

野の花79 キキョウ 燕温泉 2010.08.16

キキョウ
キキョウ(桔梗)古名・おかととき・きちこう キキョウ科キキョウ属
自然は過酷なもの、写真をご覧のように、野のキキョウは痩せ地に咲き楚々としたものです。庭のキキョウのようにたっぷりと養分を吸い、健やかに大きくはなれないようです。咲いて滅んでまた種で増えて子孫を残し、やっと咲き継いで行きます。一つの株が大きくなり、沢山の花を持つ事は稀なようです。

 燕温泉スキー場のゲレンデの草地に咲いていました。一茎に一輪か二輪の花、野のキキョウは実に可憐で慎ましやかです。
posted by 三上和伸 at 22:58| 野の花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私の歳時記 2010.08.24 晩夏、我が埴生の宿の今日この頃

 相変わらず猛暑続きですが、猛暑と嫌がるのは人間だけかも知れません。先程までは油蝉が喧しかったですが、今はピタリと鳴き止み、主役交代と秋の虫・アオマツムシが現われて鳴き始めました。倍音の多いC音の八分音符のトレモロで、アンダンテの速度で延々と鳴き継いで行きます。断末魔の暑い夏に引導を渡そうと、不退転の決意を持ち執拗に鳴く様は秋の使者として心強いものがあります。

 この音、雑音だとして嫌う人も多いと聞きますが、私は大好きです。こうして、何時果てるとも知れぬ音の流れに身を任せれば、何時しか陶然と酔いしれて、私は悠久の彼方に連れ去られます。意識は薄れ安逸のまどろみが訪れるのです。

タカサゴユリ2009.8
 晩夏、何かが代り、何かが起こりそうな季節、新たな登場人物が現われる季節…。そう言えば百日紅は最早色を失い、今はタカサゴユリが満開です。そしてもう直ぐ萩も咲き誇る事でしょう。
posted by 三上和伸 at 21:28| 私の歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自然通信63 オオシラヒゲソウ 戸隠 2010.08.15

オオシラヒゲソウ
 雪のように白い花は数々あれども、この大白髭草ほど雪の面影を感じさせる花はそうないでしょう。真夏の野でもそこだけはひんやりと冷気が包み、浮き立って華やいで観えました。「ああ、美しい!」、旅の幸福は野に於いて未だ知る事の無い花に出会う事…。そうすると私はこの先どれ程の幸福を味わえるのでしょうか? 否、欲張るのは止めにしましょう。この花がくれた今の幸せがあれば、当分の間は生きて行けるのですから…。
posted by 三上和伸 at 08:40| 自然通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月23日

今宵の宿 燕温泉・樺太館 2010.08.15

 過去に使った坂巻や葛の温泉と同じ日本秘湯を守る会の会員旅館である燕温泉・樺太館。期待が大きかっただけにややがっかりしたと言うのが私の本音です。自然の深い奥地なので虫が多いのはやむを得ませんが、私達の部屋に大群の羽蟻が押し寄せ、布団も羽蟻だらけとなったのには驚きました。私は「これでは寝られない!」と烈火の如く怒り、仲居さんを叱りつけました。女将にも厳しいクレームを付けました。恐らく、布団を敷く際に窓を開け放ったのが原因で、そこに一気に羽蟻が侵入したと言うのが真相でしょう。夕餉から帰り、部屋に入った刹那の私達の驚愕と困惑は想像がお出来になるでしょう。その後の対応も緩慢であり、私のこの旅館への採点は落第点となるのは当然でしょう。残念でした、もっと町(都会)の人間の事情に沿って心して対応して欲しいと思いました。町の婦女子は虫が苦手であるのですよ!全く…。

樺太館の夕餉
樺太館の夕餉
川魚と山菜が主体の料理、山女の塩焼き、根曲がり竹(姫竹)の天婦羅や焼き物など、それぞに山の恵みの深い味わいがありました。少人数での持て成しゆえ忙しそうで、料理の詳細は聞きそびれ、ここでは詳しく述べられませんが、悪しからずご容赦ください。総じて味付けはよく美味しい料理でした。特に翌朝の朝餉は私好みのしっかりした濃い味で三杯飯をかき食らいました。お陰で動けずにその後の観光に支障をきたしました。腹八分目が大事ですね、フーフー

 野中の野天風呂(旅館街の外れにある湯、黄金の湯と呼ばれる) 朝風呂2010.08.16 
露天風呂・黄金の湯
白濁した硫黄泉の素晴らしい泉質。源泉かけ流しの清潔で豊かな湯量、その浸かり心地の気持ち良さは最高でした。但し、内湯も野天も湯舟が狭く、しかも人気の温泉なので込み合い、せせこましく気遣い合い、落ち着いた優雅な湯浴みをするには絶望的でした。シーズンオフが狙い目ですかね…。
 反省点ー湯舟の広さを必ず尋ねる事。
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2010年08月22日

日本の景色30 随身(神)門と杉並木、そして戸隠神社奥社と戸隠山 2010.08.15

 1、随身門
随身門
これが奥社参道の中程にある随身門(ずいしんもん)です。この門の左右には神像が安置されています。これは、昔、神社が仏寺の仁王門の仁王に倣ったもので、奥社の祭神を守る守護神です。ここからこの参道は奥社まで杉並木となります。

 2、杉並木
杉並木
随身門から奥社本殿の直下まで、参道の両側を約500mに亘って壮大な杉並木が続きます。夏でも涼しい風が渡っており、ゆっくり歩めば清々しい参拝ができます。慶長十七年(1612年)、徳川幕府より一千石の朱印地を拝領した際、記念に植樹されたクマスギだそうです。現在樹齢約400年を経過して巨木化しています。

 3、戸隠神社奥社と戸隠山
奥社と戸隠山
祭神は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)。天照大神が天岩戸にお隠れになった時、その岩戸を開き振り飛ばしたのがこの怪力無双の神・天手力雄命。そして振り飛ばされてこの戸隠の地に納まったが現在の戸隠山と言う楽しい神話があります。その戸隠山がこの奥社の背後に迫る峨峨たる岩山なのです。往時には高野山、比叡山と並ぶ修験道の一大勢力の山だったのです。

 奥社信仰には開運、心願成就、五穀豊穣の御利益があるそうです。
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野の花78 オオシラヒゲソウ 長野県戸隠 2010.08.15

オオシラヒゲソウ
オオシラヒゲソウ(大白髭草)ユキノシタ科ウメバチソウ属
野を歩くと、突然想いもしなかった美の対象に巡り会える事があります。この時も、そんな感動に満ちた瞬間でした。驚きました。

 奥社への長い参道を歩き始めた頃、それは道の端の流れの縁にありました。その光の眩い事はどうでしょう…、そこだけが浮き立って輝いて観えたのでした。

 「ああ、美しい…」、ドキリとした私は、瞬時にこの花を何かの写真集で観た記憶は蘇りましたが、名前が出て来ませんでした。その後、再び出会った三重の真実さんにもデジカメ・モニターをお見せしましたが、この花の名を告げられなくて残念に思ったのでした。

 ここにお知らせいたします。オオシラヒゲソウです。これは変種で本家(本種)はシラヒゲソウと言い、花の径は僅か2.5pで小さく極めて繊細な花のようです。大変な貴品種だそうで愛好者も多く、育てている方も沢山居られるとの事です。
 
 このオオシラヒゲソウは花径3.5pで大きく立派で野生的ですらあります。存在感に優れていると想われます。私は再びの出会いを熱望しています。

 「また会おう! 大白髭草よ! どうか元気でな!」。
 
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2010年08月21日

昼餉 戸隠・徳善院蕎麦・極意 2010.08.15

和の膳 季節の楽しみ膳
妻の注文の品         私の使命の料理
昼食には必ず蕎麦を食べると決めていましたが、何処の店にするかは前もって決めず、あやふやにしていました。まあ、二三の店は見当に入れていまして、その場の雰囲気で決める事にしたのでした。

 丁度、中社の門前にはうずら屋と徳善院蕎麦・極意があり、どちらも名店の誉れ高く迷いましたが、私達は何となく茅葺屋根で風情ある店構えの極意に入りました。恐ろしく待たされたのでその間に気晴らしに、私はこの店の裏山を探索し、首尾よく、先にご紹介したツリフネソウを始め四種の野花の撮影に成功したのでした。

 さて戸隠蕎麦とは、玄そば乃至甘皮を残した蕎麦の実を石臼で挽き篩(ふるい)に掛けた“ひきぐるみ”の蕎麦粉を使用した蕎麦である事。そして水を切らずに円形の竹の笊に盛る事。その盛り方は五六束の小分けにして馬蹄形に並べる事(ぼっちもり)。薬味には戸隠大根と呼ばれる辛味大根を添える事等の決まりがあるそうです。ズルッとした喉越しのよい、ふくいくたる蕎麦の風味の立った美味しい蕎麦だと思いました。

 私達が頼んだ品には見た目にも素敵な数種の料理が添えられてありました。何れも山の恵みそのものといった食味が嬉しく、大いに堪能できました。

 写真左の品は、左よりボッチ盛りの戸隠蕎麦、下左から時計周りに辛味大根とネギ、山葵の薬味と汁、甘納豆の葛寄せ、豆腐麦味噌添え、蕗、ゼンマイ、根曲がり竹の煮物、揚げ蕎麦団子の餡かけ、ツルムラサキのお浸し、中央にお神酒。 ¥1630

写真右の品は、上の左が山かけ、右がとろろ昆布かけの戸隠蕎麦、中央に精進揚げのナス、カボチャ、ズッキーニ、ピ−マン、下左が古代米オコワと揚げ蕎麦団子の餡かけ、下右はツルムラサキのお浸し。 ¥1340


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2010年08月20日

野の花77 オオハナウド 長野県戸隠 2010.08.15

オオハナウド
オオハナウド(大花独活、別名・裏毛花独活)セリ科ハナウド属
独活(ウド)と言っても山菜として食用にするウコギ科の草本とは異なり、こちらはセリ科の草で、シシウドやセンキュウ、そしてボウフウなどの仲間です。また芹や明日葉、人参、セロリも親戚であり、花も大小の差こそあれ、それらもこのハナウドと似たような花を咲かせます。

 とにかく、この類は種類が多く、しかも花は似たものが多く、種の特定は難しいものがありました。私は図鑑やネットを使い苦労して頑張ってようやくオオハナウドに行き当たりました。写真を拡大されるとお分かりになると想いますが、外側の花が大きくて花弁が深く二裂しているのが判ります。これがハナウド属の特徴なのです。

 多くの細かい白花が集まって、まるで一織りのレース編みのよう…、人がレース編みを始める切っ掛けを与えたのは、この花に違いないと私は想ってしまいます。…清く、美しく、華やかです…。大小の差こそあれ、人参の花もそんな美しさに溢れています。そして更に愛らしさまでも加えて…。
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2010年08月19日

野の花76 ソバナ 長野県戸隠 2010.08.15

ソバナ
ソバナ(蕎麦菜)キキョウ科ツリガネニンジン属
キキョウ科ツリガネニンジン属は愛らしい花の集まり、しかも殆どが青紫の涼しげな色を持っています。従ってその区別は難しく、草丈の大小や葉の生え方で判断をするのです。

 写真の花も初めはツリガネニンジンと間違えてしまい、先程まで、ツリガネニンジンとして記事を書いていたのでした。しかし、よくよく観ると草丈はよいのですが、葉の生え方が対生のツリガネニンジンとは異なり、この花は互生であり、これはソバナと確定できました。もう少しで判断ミスを犯したかもしれず、恥をかくところでした。

 それにしても涼やかで美しい花ですね。今の季節には有難い花で、風鈴の妙なる調べが聴こえてくるようですね…。

posted by 三上和伸 at 22:33| 野の花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

野の花75 フシグロセンノウ 長野県戸隠 2010.08.15

フシグロセンノウ
フシグロセンノウ(節黒仙翁)ナデシコ科センノウ属
仙とは俗を排した達人の事、翁とはおきな、お爺さんの事。茎の節が黒い達人の翁とは大変な名前が付いてしまった花なのですね…。節が黒いのは本当ですが、仙翁とは似ても似つかわしくない変な名ですね…。まあセンノウと発する音はいいですけどね…。

 私が抱くこの花のイメージはもっと雅な女らしいもの…。物静かで優しいやや薄幸な美人のイメージがあります。

 この日も静かな林にひっそりと佇み、薄い朱色が殊の外物憂げでした。「ああ美しい。私は貴女に何をしてあげたらいいのでしょうか? 胸が張り裂けそうです。」、「何もしなくていいの、今の貴方のお気持ちだけでいいのよ。それだけで私は幸せなのです。」と言っているようでした。
posted by 三上和伸 at 11:01| 野の花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

野の花74 ツリフネソウ 長野市戸隠 2010.08.15

ツリフネソウ
ツリフネソウ(吊り舟草)ツリフネソウ科ツリフネソウ属
山の沢筋などの比較的湿潤な地に多く観られます。日向でも日蔭でも観られ適応能力は高いと想われます。野草では珍しい一年草なので、タネがこぼれれば直ぐに発芽し、翌年の成長開花に備えます。大きな群落を造る事もあり、それは見事な紅色のお花畑になります。野の花では濃い紅紫は希少であり、当然それはよく目立ちます。必ず見付けられる花で出会いの頻度は高いでしょう。会えば不思議とこちらが嬉しくなる花で、夏の野山にいる幸せが増す事でしょう。
posted by 三上和伸 at 09:50| 野の花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本の景色29 戸隠神社中社 長野市 2010.08. 15

戸隠神社中社の鳥居と三本杉
中社の鳥居とその背後には三本杉
祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)で、天照大神が天岩戸にお隠れになった時、岩戸神楽を創案し岩戸を開くきっかけを作ったとされる神。知恵の神とされます。
鳥居の先、石段を上れば右側に三本杉が現われます。根は一つで、元から三本に分かれてそのまま垂直に聳えています。樹齢九百年の巨大な御神木で天然記念物に指定されています。
  
 周囲には戸隠蕎麦の名店が軒を連ね、宿坊を兼ねた店もあり、中社は戸隠で最も繁華な佇まいを見せています。どの店も繁盛しており、どの店を利用するかは思案のしどころです。今回は徳善院蕎麦・極意に決めました。その蕎麦の姿形や味わいは後日食べ歩きの項で紹介いたします。お楽しみに…
posted by 三上和伸 at 07:33| 日本の景色 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本の景色28 戸隠神社宝光社 長野市 2010.08.15

戸隠神社宝光社
学問や技芸に裁縫と、更に安産や女性に纏わる神・天表春命(あめのうわはるのみこと)の祀られた神社。女性のための神社と言えるのでしょうか? 
入母屋造り、銅板葺き、妻入り(三角形の側面に出入り口がある建築様式)の建物。軒先には美しい彫刻が施されています。

 私はこの神社の手水舎(てみずや、手洗い所)で素敵な女性と出会いました。ほぼ同時に水に触れた時「冷たいですね!」と口々に感動の言葉を発しました。それから参道の百九十余段を上り詰め、「ハーハー、ヒーヒー、ゼーゼー」と咽んだ後、参拝し終えて少しお話をしました。とても感じよくお話ができました。楽しかったです。三重の真実さん、メールありがとうございました。


posted by 三上和伸 at 00:32| 日本の景色 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月18日

間奏曲338 お祖母ちゃんと二人の孫はフランスから戻りました

 先日フランスに旅立った三人は、今日先程、私共の前に戻りました。さすがに寝不足でお疲れのご様子、でも元気に笑顔も見せていました。私は安心し相好を崩し、しかもおまけに沢山のお土産をもらい、更に私の顔面はだらしなく崩れ去りました。…と言っても私は鏡を観ていた訳ではなく、恥ずかしながら、自分が今どんな顔をしているかを想像をしてみただけですが…。とにかく親馬鹿ですが、それほど嬉しかったのでした。おお恥ずかし、恥ずかし…。

 また家族揃っての生活が始まります。煩わしさも戻りますが、再びの心配事の少ない心落ち着いた毎日が送れます。有難や、ああ有難や…。
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2010年08月17日

日本の景色27 善光寺 長野市 2010.08.15

長野善光寺
善光寺本堂(国宝)
創建は皇極天皇元年(西暦642年)だそうです。
度重なる火災に遭っており、現在の建物は宝永四年(1707年)の江戸中期の再建だそうです。
檜皮葺き(ひわだぶき)の撞木(しゅもく・T字形)造りの建物、これは国宝建築の中で日本最大だそうです。
誠に巨大な木の建造物であり、その威容に圧倒されました。焚かれた線香の煙も旺盛で、その賑わい振りが窺えました。

 *立て看板の説明書きを参考にしました。
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間奏曲337 今日、私は還暦を迎えました

 今日、私は還暦を迎えました。
 私自身としては、とりたてておめでたいとは思いませんが、やはり家族や知り合いからはおめでとうと言われます。人生五十年と言われた時代ではその年数の重みは大変なものがあり、めでたさの極みのようなものでしょうが、現代の私達には伝統は伝統としてあったとしても、かけ離れた存在でしかありません。

 しかし今日、この年になってみて、よくよく考えれば、よくぞ六十年も生きてきたな…と改めて感心し、感謝の気持ちも湧いてきます。そして反対に残りの人生の少なさに想い至れば、焦りにも似た感情に支配されます。

 まあ、残りの人生が後どの位なのかは計りかねますが、今この時点で想う私の将来設計は極めて単純なものです。それは何はともあれ、思い切り生きると言う事です。自分が大切と想う事に力を惜しまないと言う事。それは愛かも知れませんし、仕事かも知れません。今ここで、「心新たに頑張ります。」とだけ宣言しておきます。
posted by 三上和伸 at 20:36| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月16日

間奏曲336 信州巡礼の旅から戻りました

戸隠神社と戸隠山 ツリフネソウ 愛染桂 八角三重塔
戸隠神社と戸隠山       ツリフネソウ(戸隠)      北向観音の愛染桂  別所温泉・安楽寺の八角三重塔 
皆様、只今戻りました。 猛暑の中、花も嵐も踏み越えて、素晴らしい旅ができました。その模様は明日から掲載いたします。どうぞお楽しみに!
posted by 三上和伸 at 23:33| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月14日

日本の景色26 信濃の古刹の下調べ

 明日明後日の旅では、信濃の国の古刹や古の神社を訪ねて来ようと思っています。善光寺に始まり戸隠神社に参り、信濃国分寺を詣で、別所温泉の三つの寺を巡ります。何れも国宝や重要文化財の建物が多く存在します。

 今、参考本やネットを使ってその下調べをしているとろです。そしてそんな中、興味深い事実が分かりました。もちろんご存じでいられる方も多いでしょうが、私は知らずにいて興味を引かれ、なるほどと感心をしたのでした。

 それは塔(三重塔など)とは本来何だったのか? 何の役目を果たしていたのか? そんな事が分かりました。それはお釈迦様のお墓なのだそうです。そこにはちゃんと舎利と言うお釈迦様のお骨まであるそうです。このお墓が本来の信仰の対象だったのだそうです。それが次第に変えられてしまい、本堂が信仰の中心になったのだそうです。

 この知識を得ただけでも今回の探訪は今までと違ったものになる筈です。益々楽しみになってきました。後日写真を交えてご報告致します。
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2010年08月13日

間奏曲335 旅行の計画を立てました

 今日は朝のブログで申した通りに娘のピアノの調律を片付け自室の整理整頓と掃除をやり始めたのですが、これが中々の難物でああでもないこうでもないと逡巡し続け、とうとう時間切れで途中で投げ出しました。まあ旅行から帰ったら、またの機会にやろうと後伸ばしにしたのです。

 そうなのです。ピアノ調律を済ませたまでは良かったのですが、掃除の前にちょこっと旅行の計画を練り始めたのが運の尽きでした。それに時間を取られ(望んでですが?)、こちらもああでもないこうでもないと迷いに迷い、結局、以前にブログへ試しに書いた「長野戸隠巡礼の旅」に決定しました。

 高速道を長野で降りて善光寺に参り、その足で戸隠五社を巡り一泊をし、翌日は高速を上田で降り、その辺りの神社仏閣・名所旧跡を訪ね、中山道の宿場街に遊び、終いに霧ヶ峰・八島ヶ原湿原で花を愛でる、そんな行程で巡るつもりです。やはり、一寸欲張り過ぎでしょうか? でも素敵な計画でしょ! 

 そして一泊の宿も取りました。これも戸隠の宿坊にしようか、妙高高原の温泉宿にしようか迷いました。それでも、最初に電話の通じた妙高の燕温泉に決めました。それと言うのも、女将らしき電話の相手が述べたところ、ここには自然の星降る露天の源泉があるそうです。私は俄然その言に食指が動きました。私が観たかった景観がここにあるような気がしたのでした。あの眩るめくる麗しい壮大な天の川の流れの様が…。湯に浸かりながら望めるのではないかと…。
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間奏曲334 暑い、痒い、堪りません

 皆様、おはようございます。よく眠れましたか? 私は先程の五時に汗びっしょりで目が覚めてしまいました。余りに暑く、体のあちこちが痒く、堪らず起きました。結局五時間足らずの睡眠時間となり、今日は睡眠不足で眠気との戦いとなる見込みです。でも今日はお休みなので心配は要りません。予定としては私の事務所兼作業場の掃除と片付けをし、我が家のピアノの調律をする積もりです。眠くなったらその都度、昼寝をすればよいと考えています。

 今日からお出掛けの方もいらっしゃるでしょうが、皆様も体調には十分注意されて、この厳しい夏を乗り越えてください。ご健康とご幸運を念じています。

 
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2010年08月12日

間奏曲333 素朴な疑問、わざと誤って使う言葉の可笑しさ

 今朝のみのもんたのニュースショーでは社会科見学と称して話題を進めていましたが、“社会科見学”、こんな言い方は何時から存在していたのでしょうか? 私の子供の頃は“社会見学”と言うのが普通でした。本来の意味から言っても、社会の仕組みや有様、その施設や役割を見て社会を学ぶ学習の事、社会科の教科の見学をするのではありません。マスメディアとして正しい日本語を使って欲しいと思いました。但し、このみのもんた一同は確信犯としてわざとこの言い方をしたとも思われました。視聴者におもねって好感を得ようとしたのならば、それは番組の体たらくであり、最早人気に陰りが現われたと言っていいでしょう。否、今や大いに陰っているのでしょう。無様なものでした。

 
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2010年08月11日

間奏曲332 義母と二人の孫でフランスに旅立ちました

 今年八十歳になった義母のフランス旅行への憧れは止みがたく、その思いを汲み取った私の二人の娘達が私達に代わって、この元気なお祖母ちゃんとフランスに旅立ちました。

 私と妻はこの娘達の孝行と心意気に感動し、今朝早起きをして、この三人を成田空港へ送り届けました。もう今はシベリア上空を過ぎ、最初の経由地ロンドンに着く頃と想われます。その後はフランスに入り、モンサンミッシェルやパリ・ベルサイユ等を巡るそうです。羨ましい限りですが、妬ましい気持ちはありません。その善意溢れる思いに叶うべく、心置きなく楽しんで欲しいと思うだけです。そして今はただ三人が元気で満面の笑顔を持ち帰ってくるのを待つだけです。
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2010年08月10日

間奏曲331 ブログメンテナンス失礼しました

 無粋なメンテナンス…、失礼をしました。せっかくアクセスしてくださったのに記事が現われず、驚かれた方もいらした事でしょう。私も不快でしたが、でもそれは仕方のない事、便利なものはその陰で手間がかかるものなのです。今、ここでお話した事が瞬時に全世界に配信されるなんて、一昔前には想像すらできなかった事。その空前の恩恵を受ける私としては不快でも不満は言えません。とにかく、電信電送とは驚くべき素晴らしい事、これをより良く使うのが私達の務めだと念じています。

 今後も私が興味を持つ様々な話題をご紹介していきたいと思っています。考え付く有らん限りの事柄をお喋り致します。宜しかったら末長く、お付き合いのほどをお願い致します。

 暑さも漸く峠越えの模様です。でも油断される事無くご自愛なされてお過ごしください。きっと素敵な秋が訪れる事でしょう。楽しみです。
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2010年08月09日

ピアノの話19 痛恨のネジ切れ、薄氷を踏むネジ締め、ネジの扱い方

切れたネジとネジ ハンマーバットのネジ締め
ピアノには多くのネジ(螺子・螺旋)が使われています。数えた事はありませんが、一台のピアノには大小合わせて凡そ千本位のネジが存在すると想われます。その内のピアノ調律師の領分であるアクションとチューニングピン(このピンも螺旋に切れ込みを入れたネジの一種)を合わせれば七百本近くあり、アクションのオーバーホールや毎日の調律に於いて、正にピアノ調律師とはネジとの格闘に明け暮れている人種と言えます。

この度の修理では最初の三本目(全八十八本)でネジを捩じり切って仕舞い、大変なアクシデントを引き起こしました。ネジ(雄ネジ)とレールの雌ネジの切れ込みがきつく、直ぐに回転に停滞が起こり、力を入れた途端切れてしまったのでした。痛恨のネジ切れであり、その後の後始末に膨大な手間と時間を浪費してしまいました。

そしてそれからのネジ締めは、再び切らぬようにネジの機嫌の伺いを立て、恐る恐る正に薄氷を踏む慎重さで行われました。一寸でも停滞すれば直ぐに回し戻し、再び雄と雌のネジの端緒を探り出し締め上げました。終わった時は精も根も尽き果てました。これほど苦労したネジ締めは初めてでした。

ネジの締め方と緩め方
締め方: 時計回りで締めるのですが、最初は雄ネジと雌ネジの端緒を合わせるために、逆の反時計回りで回し、グキッとした感触(ここが雄ネジと雌ネジの端緒)があったら時計回りで締め上げます。二つの螺旋が見事に寄り添えばネジは確かに締まります。

緩め方: 反時計周りで緩めますが、最初は時計回りで締め上げ、錆等で固く固定したネジを少し動かします。すると今度は楽に反時計回りで回せるようになるのです。そのまま回し続ければ、ネジは緩み外れます。
 
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2010年08月08日

間奏曲330 次女が富士登山から帰ってきました

 次女が富士登山から帰ってきました。ご来光を仰ぎ、頂上も極め、その帰宅の風情は意気軒昂に見えました。親は子の安否の心配を幾つになってもせねばならず大変ですが、その反面、子の逞しい成長振りを観るのも心楽しいものです。特に自然の愛好が子の心に宿った事は何よりも嬉しく、親としての喜びを感じる瞬間です。

 娘が信玄餅を土産に買ってきてくれました。私がすかさず手を伸ばし口にすると妻の怖い顔、夜半に食べる私も悪いですが、女三人の家族の男一人は辛いもの、桑原桑原…。
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間奏曲329 愛する人へ、誕生日おめでとうございます

 私の唯一のメル友の貴女なのに、メールが打てずにお返事が返せない私を許してください。ただ今年はどうしてもお祝いのメッセージを述べたかったので、このブログの紙面を借りました。「お誕生日おめでとうございます、いよいよ大台に乗りましたね。よくぞ頑張って来られました。私も感慨無量です。今後もより一層のご活躍を念じています」。

 でも貴女にとっては、複雑な日かも知れませんね。考える事も多い事でしょう。それでも私は嬉しく思っています。大いなる未来に幸あれと願っています。
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2010年08月07日

夕餉 横浜わかなの鰻丼 2010.08.07

わかなの鰻丼
食べかけではありません。鰻の肉の質感を表したかったのです。
 行列に並んでから口にするまで、一時間以上待たされました。でも最近の私は楽しんで待つ事ができるようになりました。その方が美味しく食べられますものね。馬鹿な私ですね、ようやくそれに気付くなんて、今の若者はその意味で大した者です。皆そうして楽しみながら並んでいますものね。やはり食事は心落ち着けて食べないとね。貧乏性は止めましょう。

 口の中で砕けとろける鰻、皮の質感は全く消え失せています。辛口のたれで焼かれた蒲焼は仄かな芳香を漂わせ、強烈な食欲を煽ります。ここの鰻丼は御飯が茶碗三杯分の多さですが、あっと言う間に食べ尽くしてしまいます。それに肝吸いは絶品でした。不思議ですが、お腹が喜ぶのです。まだ食べられるって、お腹が健やかな雄叫びを上げます。

 わかな: 横浜市中区港町5-20 鰻丼¥2310
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私の歳時記 2010.08.07 今日は立秋です

 今日は立秋です。とは言っても立秋の時分は今日の23:49なので、まだ立秋前なのでしょうか? それにしても秋とは名ばかりのこの暑さ、まいりますね。

 でも妻は今日は風に涼しさがあったと言いました。先程お使いから帰ったばかりですが、そう言い、感動しきりでした。なるほど外は意外に風があり、少し涼しいのかも知れませんね。やはり暦に偽りはなく、秋は一歩ずつ近づいているのですね。私は今日は再びのピアノ修理で作業場に籠り、扇風機の生暖かい風に吹かれていたので、その秋の前触れの涼みは感じられませんでした。残念!

 それでもこれから出掛けようかと思っているのです。妻と二人で鰻でも食べに行こうかと…。羨ましいでしょう…、フフフフフ。初秋の風と鰻を心行くまで味わい尽くそうかと…、何と楽しみな事でしょう。ウフフフ…。帰ったら食べ歩きの項で報告しますね、ニンマリ。
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2010年08月06日

間奏曲328 三毛猫のミーちゃん

ミーちゃん
 今日の午前の仕事先、戸塚区のOさん宅に住むミーちゃん(ミー子)です。一寸太めの十一歳の雌猫で、もうおばあちゃんねこと言ってもいいですよね。でもとてもお利口で、調律中のピアノ室は冷房が利いている事をよく承知していて、私を怖がらずにこの段ボールのベッドで気持ち良く涼むのです。音が煩くても全然かまいません。静かに静かに過ごします。省エネの極意を極めていますね。そしてすごくお洒落で始終毛繕いをしています。ご覧のように、歳には似合わぬ毛艶をしています。美しいと言っても決して過言ではありません。ホントに仄々として大人しくて可愛くて、私は段々ミーちゃんが好きになってしまいました。愛してるよ!ミーちゃん。元気でね。…「うむうむ、心配は要らないよ。私は賢い猫だからね…」と自信あり気でした。
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2010年08月05日

日本の景色25 葉山の棚田とヒマワリ 葉山町上山口 2010.08.05

葉山の棚田
 「にほんの里100選」にも選ばれて、今や有名になってしまった葉山の棚田。今更ここで取り上げるのも何だとは思いましたが、私は棚田の景色が大好きなので、敢えて掲載させて頂きました。今日は葉山の仕事だったので…、つい空き時間に訪ねてしまいました。

 私がこの棚田を知るきっかけとなったはNHK教育TVの番組であり、そのとき紹介されていたお百姓さんの鍬一本で畔を造る妙技に感心させられたのでした。あの心奪う技の素晴らしさは、この見事に下刈されて現われた今の美しい畔の曲線に生きていると思い当たりました。あの感動が蘇りました。

ヒマワリ
 この辺りは、春には二輪草や山瑠璃草などの野の花が咲き乱れる所ですが、今は夏、野の花はなく、その代りに向日葵が色を添えてくれていました。暑い夏にはピッタリの風景でした。
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とっておきの花6 サギソウ 2010.08.05

サギソウ サギソウ
サギソウ(鷺草)ラン科ミズトンボ属
待ち望んでいた鷺草の花がようやく開きました。今朝、水遣りのため観に行った所、既に花開いていました。一際白い純白の花、私を涼やかな気分にしてくれました。

 この一鉢は私のお客様のNさんが下さったもの。大切に作られて咲くばかりにまで育った株を分けて下さったのでした。有難うございました。見事に咲きましたよ! Nさんは大変趣味の広いバイタリティ溢れるカリスマ主婦の方です。園芸は勿論、音楽にも造詣が深くていらっしゃいます。お元気で励まれてください。

 この株は恐らく園芸種ですが、鷺草は本来は湿地に自生する野生の花です。昔は東京都のような湿地の多い都市近郊にはよく観られたそうです。まあ開発で全滅を余儀なくされたようですが? 残念です。

 花から垂れ下がっているのは、距と言う部位ですが、ここに蛾を誘う蜜が蓄えられているそうです。花は複雑であり、少し詳しくお知りになりたければ、ネットで簡単に調べられます。

 追伸: サギソウの花粉媒介をする虫は蝶ではなくスズメガの仲間でした。スズメガも長い口吻を持ち、サギソウの長い距にも十分対応できるのだそうです。しかもスズメガは強い飛翔力を持ち、広範囲を飛び回る事ができ、サギソウの繁殖に大いに力を貸す事になるそうです。

 先に東京都にも昔は鷺草が自生していたと申しましたが、鷺草は世田谷区の区の花だそうです。嘗ては区内に大群落があったそうです。観てみたかったですね。
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2010年08月04日

ピアノの話17 ブライドルテープ全交換

傷んだブライドルテープを除く作業
全てのハンマーバットをアクションから外し、丹念に掃除をしながら古いブライドルテープを取り除きます。皮断ちナイフでバットキャッチャーの根元からテープを切り落とします。そして古いテープのサンプルを二三個捨てずに残します。後で正しい寸法を得るためです。

古いブライドルテープの寸法を測る
古いブライドルテープの寸法を測り、新しいテープを正しい寸法で断つための定規を決定します。

定規に沿って新たなテープを断つ
新品のブライドルテープ八十八本分を正しい寸法で断ちます。ピアノタッチに微妙に影響するので誤差は許されません。とにかく正しく断つのです。

新旧のブライドルテープ
古いテープの傷み汚れは甚だしく、疾うに耐久年数の限度を超えていました。やっと換えて貰えてピアノも喜ぶでしょう。

ブライドルテープ貼り付け
バットキャッチャーの基部の平な貼り面にたっぷりとボンドを塗り、テープの表裏を確かめて貼り付けます。ヘラで平らに圧し、その後は絶対に触れずに放置し、完全に接着させます。
 ところでピアノの接着剤として最良のものと言えば、昔は当たり前に使われていた膠(ニカワ)です。しかし湯煎の必要や悪臭などの使い悪さがあるため、今日では一部のメーカー(スタンウェイなどの欧州のメーカー)以外は使わなくなりました。残念な事ですが…。
 
 並べて一晩放置
貼り面を上にして一晩放置します。完全に接着するまで触れてはいけません。

アクションに組み込む
一つのハンマーバットに一つのネジで組み付けます。この時今回の修理の最大のアクシデントが発生しました。その詳細はページを改めて述べたいと思います。

修理完成
全てのハンマーバットを組み込み、取り敢えず完成しました。後はお客様のお宅のピアノ本体にアクションを取り付け、ハンマーの弦当たりを始めとする調整を行います。

弦当たりの調整 
アクションをピアノ本体に取り付けた後、一方の手でシャンクプライヤー(電熱コテ)を使い、ハンマーシャンクを固定し熱を加え、もう一方の手でハンマーを持ち、左右に傾けたり、捩じったりして、ハンマーの弦当たりと隙(間隔)を調整します。またハンマーの走り(蛇行)を失くすよう調整します。ハンマーと弦が真正面で当たるようにします。無理な力作業は禁物でシャンクを破損しないように細心の注意を払い行います。
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間奏曲327 夏の星座丸見え

 今日は風が強く、特に上空は殊の外強いらしく、見事な青空と透明な夕映えが観えました。その夕映えの西空の彼方には、宵の明星・金星が圧倒的な黄金色を照り輝かせていました。それは見事なものでした。

 今は夜の九時過ぎ、夜空は星で埋め尽くされています。夏の星座が勢揃いをし、これ見よがしに勢い付いてさざめいています。真上には白鳥座、琴座、鷲座が占め、それぞれの一等星デネブ・ベガ・アルタイルが夏の大三角を形作っています。西には北斗七星の柄杓の先から春の大曲線が伸び、その線上の一点を牛飼い座の一等星アークトウルスが占め、黄色に輝いています。また夏の大三角を南に下れば彼の妖艶な赤星・蠍座のアンタレスが一際辺りを圧しています。それはルビーの煌めきを持つ赤い一等星です。最北のカシオペアから中天の夏の大三角を通り越し、この南の蠍座・アンタレスを結ぶ星屑の大道こそが夜空の大河・天の川の道筋です。今、灯りのない暗闇の地で仰げば、そこに滔々と流れる銀河の大河・天の川が観える筈です。
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2010年08月03日

間奏曲326 戦場からのラブレターを観て

 今し方観たNHKクローズアップ現代の「戦場からのラブレター」に感銘を受けました。戦争と言う非日常の中でラブレターを通じて深めて行く夫婦愛、そのレターの美しい文字、麗しい文章、そして深い思い遣り、誠に胸を打つものがありました。私が常々申し上げている事、男にとって女性とは他に代わるもののない大切な宝物。今、このドキュメントを観て、改めてその実感をヒシヒシと感じている所です。

 やがて戦場の夫は戦争の理不尽をレターに認め妻に伝えて行きます。そしてそれは六十五年の歳月を潜り抜け、現代に蘇ります。それは強靭な戦争反対の武器となります。私達もこのいたいけな夫婦の精神を受け継いで、戦争反対を唱えましょう。男と女が力を合わせて戦争のない新たな愛の世界を築きましょう。女は男を奮い立たせ、男は女を守り抜く、そんな当たり前の平和な世界に…。 
posted by 三上和伸 at 20:56| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月02日

間奏曲325 恥ずかしさと疲労の中でのお詫び

 昨日のイギリス館のピアノ調律の際、私はペダルの雑音を見落としてしまいました。後でクレームが出ていたと妻に聞き誠に恥ずかしく、深く反省しております。あの会場にいらした全ての皆様、心からお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

 また今終了しましたブライドルテープ交換の修理が思いの外難航し、私は苦しみ疲れ果ててしまいました。この修理の結末はその難航の理由をも明らかにし明晩お伝え致します。悪しからずご了承ください。
posted by 三上和伸 at 23:08| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月01日

ピアノの話18 イギリス館での調律 2010.08.01 

庭からのイギリス館
1937年に建てられた元イギリス総領事公邸 美しい庭からの眺め
調律の後、私はサンルームのドアから抜け出してお庭を散歩しました。花は薔薇に百日紅が咲いていました。以前横浜漫歩3で訪れた時には修復中でこの館は紹介できませんでした。その時の無念の気持ちをようやくこの日晴らせました。

寛ぎの談話室
談話室(展示室)
この館は一般に公開されています。一階はホールに事務室、それに厨房がありますが、二階は談話室や寝室及び化粧室があります。当時の外交官とその家族の豊かな生活が窺い知れます。

調律する私
 今日は妻の依頼に応えてイギリス館ホールのピアノ調律をしました。妻が幹事らしき事をしている嘗ての音大時代の同門生の方々の演奏の集いが開かれたのでした。参加者は多数居られましたが、演奏されたのは十名ほどでした。

 とにかく、長い付き合いのお仲間達で、今は亡き名物教授を偲び、和気あいあいと楽しむ一年に一回の同窓会のようなコンサートです。

 私は調律をして、暫く皆さんのリハーサルを聴き、ピアノに対する皆さんの感想を聞き早々に退散しました。ご主人が聴きに来られる方もいらっしゃるそうですが、私は本番は聴かずに帰ります。なぜなら、お仲間の楽しい集いを邪魔したくないからです。何だか変な小父さんがウロウロして麗しい皆様を落ち着かない心持にしたくなからです。まあ、男の照れもありますがね…。

 ピアノはヤマハのSー4、最小のコンサートグランドです。私は昨年このピアノの高音部の弦を調律中に切ってしまいました。その時はもう次高音部と高音部の弦の疲労が積もり、何時切れてもおかしくない状態にありました。係の人に手当が必要と申しでた所、ようやく今年の初めに小規模なオーバーホールを行い、次高音・高音の弦を張り替え、ハンマーを交換したそうです。まずまずの出来で、かなり整った音が鳴っていました。

追伸: 後日、ペダルに雑音があったとクレームがありました。過去にこのブログでペダルの重要性を書いた私としては、誠に恥ずかしく深く反省した次第です。今後は絶対に見過ごさないように致します。申し訳ありませんでした。
posted by 三上和伸 at 18:04| ピアノの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私の歳時記 2010.08.01 今日は八朔?

 テレビのCMで何処かの坊やが八朔について学んでいますが、私も一寸学んでみました。
 八朔の八は八月の事、朔は一日の事。でも本当の意味での朔は新月の事。陰暦の一日を指すのです。従って、八朔とは陰暦の八月一日の事、今の暦では九月の新月の日が本来の八朔?と呼ばれる日の筈ですよね?。だって今日は新月ではなく、もう直ぐ下弦の月を迎える頃ですからね。 

 陰暦の八朔の頃は丁度稲の最初の収穫の時期に当たるそうで、これを昔人は「田の実の節句」と称して祝ったそうです。またこれが後に「頼み」の語源になったとか?。中々おめでたい大切な日のようです。

 みかん類のハッサクは暦がどちらかは分かりませんが、八月一日頃が食べ始めの時期にあったからこの名が付いたそうです。でも近年では、ハッサクは春先に食べますよね。今や時の感覚がずれまくっていますよね。ホントに訳分からなくなっちゃう…。

 ところで今日は変な八朔でした。さっきまで朝型のニイニイゼミとミンミンゼミが鳴く中、一羽のウグイスが間断なく鳴き続けていました。しつこいくらいに。真夏の八朔の日にウグイス、変だと思いますよね! けっこう鳴き方は上手でしたが…。きっと来年の恋の季節のために練習をしているのだろうと、かってに納得しましたが…。頭がグジャグジャになっちゃったので…。

 まあそれにしてももう八月。私の誕生月でもあるのです。トホホホ… もう直ぐ還暦だあー。

  
posted by 三上和伸 at 07:45| 私の歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする