2009年09月30日

自然の風景16 夕張山地を抜けて 2009.9.23

 美瑛の丘を楽しんだ後、私達を乗せたバスは富良野を通り過ぎ、夕張山地に入りました。道央自動車道の三笠インターまで、山越えの道を選んだのでした。ここで私は自分の座席が一番前になった幸運を改めて痛感しました。なぜなら、熊に注意の看板がある夕張山地は深い森林に包まれており、時折大木に絡み付いたヤマブドウの真っ赤な紅葉が目に入り、ウルシやカエデ、それにナナカマドも紅を添えており、それらを前面の巨大な車窓(フロントガラス)で眺める事ができたからです。恐らくあと半月もすれば全山紅葉となるでしょう。私は目を瞑り、その鮮やかな山の風景を想像して楽しみました。

 やがて日は傾き、その巨大な車窓には夕映えが映り始めました。そして山の端には五日目の月が冴え冴えと輝き出しました。その月は空と森を行ったり来たりして見え隠れを繰り返し、夢幻の趣を呈していました。時が経つにつれ夕映えの紅と月の黄金色は益々色を強め、私は陶然とし、美しい…、奇麗だ…を繰り返し声に出し呟いていました。ところが、傍の妻やガイドのマチャミ、それに添乗員の美幸さんは最初は同意してくれていたものの、終いには呆れて頷いてくれなくなりました。それでも私はめげずに一人悦に入っていたのです。そして「この幸福が解らないとは情けない…。まだまだ君たちは美の修行が足りないのだよ…」と心で呟いていました…。さらに「こんな景色には二度と会えないかも知れないのに…、一期一会の絶景なのに…。」と…。
posted by 三上和伸 at 23:36| 自然の風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする