2010年01月16日

音楽の話13 アンドレ・プレビンのベーゼンドルファー

 昨晩のNHK教育の芸術劇場で久々のプレビン弾くベーゼンドルファーの音が聴けました。と言うのはプレビンはスタンウェイよりもウィーンのベーゼンドルファーを好んで弾き、五六年前もやはりベーゼンドルファーで日本の舞台に立った事があり、その模様もTVで視聴したからです。
 
 今回はモーツァルトのピアノ四重奏ト短調とプレビン自作のビリー・ザ・キッドを取り上げた歌の曲が聴けました。それと言うのも昨晩ブログを書いていて芸術劇場の開始時間を忘れてしまい、気が付いてTVをつけた時はすでにピアノ四重奏のアンダンテに及んでおり、残念ながらコンチェルトとピアノ四重奏の白眉・第一楽章アレグロは聴きそびれました。合い変わらずの体たらくであり、お恥ずかしい限りです。

 ですから、ここではベーゼンドルファーピアノの音の素晴らしさだけを述べたいと思います。
 なぜプレビンはベーゼンドルファーを選ぶのでしょうか? 弾いている姿を見ているとプレビンはこのピアノが好きで好きで堪らないと言った風情でピアノを愛しんでいるのがよく判ります。大切に大切に弾いていますね…。それはこのベーゼンドルファーの中音と次高音の太く豊かな響きに酔っているから…、スタンウェイの華やかな透明さとはまた違う、しっとりとした絹の肌触りに包まれているから…、とでも申せましょうか?

 そして何よりもベーゼンドルファーの素晴らしさは音の清潔性にあると思います。スタンウェイの軽く華やかであだっぽい色彩の官能性に比べ、太く豊かで微妙な音色を持つ清潔な精神性…、清らかに美しいのがベーゼンドルファーなのです。だからベーゼンドルファーはモーツァルトとベートーヴェンを弾くのに最適なピアノだと私は確信しています。
posted by 三上和伸 at 21:46| 今宵の名曲・音楽の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする