2010年01月31日

原三溪縁のもてなし料理 隣花苑 本牧三之谷

 早春の一日、私と妻は義母を誘って本牧三溪園を訪ね、観梅と洒落込みました。この頃はもうそこかしこで梅の便りが聞かれ私達も満を持しての梅の花詣でとなりました。そしてそのついでと言っては何ですが、久し振りの一寸した贅沢として、憧れの隣花苑での昼餉を楽しみました。

隣花苑
隣花苑の前景
 横浜の隠れ家のような田舎家、伊豆の地より移築されたもので築六百年の足利時代の建築物…、それは鄙びた床しい雰囲気を醸し出してひっそりと佇んでいます。心静かに落ち着いて食事が楽しめる得難い食事処であり、何方でも自然とその雰囲気に溶け込んで親しめます。庭には隣花苑の名に相応しく四季折々の花が咲き揃い、この日は寒椿が咲き、梅が綻び始め、三椏(みつまた)の蕾は膨らんでいました。

土間の椿 
玄関の土間
 玄関の引き戸を開けるとそこには広い土間が現われます。古の香り漂うその空間には庭で手折った椿が活けられおり、早春の息吹が感じられました。土間からは板の間に上がりそこには長方形の囲炉裏が切られ、藁灰の囲みの中には備長炭が赤く燃えていました。暫くの間、私達は案内を待つのにこの囲炉裏端で談笑をして楽しみ、静寂の中、それは暖かく快い待ち受けの時間を過ごしました。

 原三溪縁のもてなし料理
 隣花苑の料理とは、美食家・原三溪の賓客もてなしの料理が三溪の命を受け代々伝えられたもの、今日では現継承者で三溪の末裔に当たる西郷槇子氏が熱心に伝えています。その味はよき伝統の上に創意工夫が施され、季節の素材が豊かに香り、味わい深いものでした。

 献立、一月三十一日 
 先付け
先付け 黒豆甘煮 あられ寒天

前菜
前菜 左上:菜の花・からし和え 中上:芹・黒胡麻和え 右上:大和芋・茶巾しぼり、夏蜜柑の皮・甘煮
左下:春菊、ごぼう、しめじ・白和え 中下:サーモン、三つ葉、大根・柚子胡椒風味 右下:胡瓜、若布、紫蘇・甘酢 
 盛り沢山の旬の素材、早春の香りのシンフォニー。

豆腐
豆腐 揚げ出し豆腐
 まったりとした豆腐、汁は濃い目でした。
 
お椀
お椀 白味噌仕立て雑煮 京人参 三つ葉 鴨団子 大根 柚子
 焼いた餅が香ばしく白味噌と絡み、絶品でした。

三溪蕎麦
三溪蕎麦
 独特の蕎麦、蕎麦粉を使った蕎麦ですがその味付けは中華風です。

御飯と漬物
御飯 大根葉 漬物 大根 白菜 昆布
 ふわりと握ったお結び、口の中でほろほろと崩れました。

 以上はランチメニューであり、比較的安価です。
posted by 三上和伸 at 22:54| 今宵の宿・食べ歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする