2010年07月24日

昼餉 亡き父を偲んでの会食

 法要納骨の後は葉山の日蔭茶屋で亡き父を偲んで会食をしました。ここは以前、父が還暦の折の祝いに使った料理屋で、父の思い出が多く残る所でしたから。入口を抜け庭を横切る間も建物や庭の佇まいが懐かしく、その時の父の笑顔、楽しい語らい、そして山海の珍味を並べた卓上の様子の僅かな記憶が思い出されました。

 会食の中頃では料理の話に及ぶと私と弟が述べる父の食の嗜好が見事に一致し、皆を感心させました。それは魚介類と麺類ですが、特に海鼠(ナマコ)の酢の物には目が無く、旨そうに目を細めて食べていた父の姿を憶えている事も一致していました。

 また、私より十五歳年上の父方の従姉が、まだ独身時代の父の写真を持参してきて卓上に置きました。そこには若き父と父の兄夫婦とその娘である従姉が並んでいました。恐らくこの従姉は父に淡い思いを重ねていたのであろうなと想像され私はフッと微笑んでしまいました。それ程に写真に観る父は小柄ながら爽やかな男前でした。

 母は静かに皆の話を聞きつつ、時には笑顔を、時には涙を浮かべ、しかし楽しげでした。私は母にこう言いました。「さあ、お父さんの事はもう忘れて最後に一花咲かせてください。お母さんが元気ならお父さんは安心するからね」と…。母は静かに頷きました。
posted by 三上和伸 at 23:57| 今宵の宿・食べ歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする