2011年07月20日

音楽の話51 さだまさしアルバム帰去来を聴いて 2011.07.20

 我が家の車の中には沢山のCDが入っています。その大半は妻の愛するさだまさしの歌で、二人で乗る時は必ずさだを掛けています。勿論、私一人で乗る時は家のCD庫からブラームスを始めとしたクラシック音楽を持ち込み聴いていますが、何時も車を使い聴いているのは私なので、妻が一緒の時ぐらいはせめて妻の好きなものに譲る事にしているのです。しかしそれでも、旅行で2日以上“さだ漬け”になるといい加減辟易してきます。暗く重いさだ(の歌)、皆様もご想像できる事でしょう。ところが私の愛するブラームスも重く暗い…、常にそれに親しんできた私は「重く暗い」に益々耐性ができているようで、辟易しながらもさだを最後まで聴き通してしまいます。しかも多種多作で400曲もあるので、手を替え品を替え、案外楽しんでしまうのです。私曰く、「さだまさしは日本の歌謡界には類稀な破格の吟遊詩人だ!」です。

 先日、お盆の法会に向かった折りに妻が掛けたさだのCDの声は妙に若やいでいました。直ぐに尋ねてみると、そのCDはまださだが二十代の時に吹き込まれた“帰去来”と言うアルバムでした。少し前、コンサートに出向いた折に購入したものだそうです。デュオグループ“グレープ”を解散した直後のもので、さだの再始動再浮上の原点となった作品でした。@多情仏心、A線香花火、B異邦人、C冗句、D第三病棟、E夕凪、F童話作家、G転宅、H絵はがき坂、I指定券、J胡桃の日、K多情仏心が納められており、正に意欲的な力作と言ってよいアルバムでした。何よりも私が気に入ったのはその若きさだの声…、現在のさだが失ってしまった三つの美点、伸びやかで透明な高音、端正で丁寧な歌い回し、溢れる気品がありました。歌っていいなと本当に思える心地よさがありました。
posted by 三上和伸 at 23:53| 今宵の名曲・音楽の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする