2011年09月04日

野の花120 雑草と呼ばないで・晩夏A アキエノコログサ、アキメヒシバ、シマスズメノヒエ、カヤツリグサ

前回の雑草と呼ばないで・晩夏@では雑草でも花弁のある花らしい花・虫媒花を紹介しましたが、今回は花弁のない花らしくない穂を形成する風媒花をご紹介します。風媒花の美しさの本領は長い花茎の先に揺れる花穂、その風になびく風雅こそが持ち味と言えます。以下はイネ科とカヤツリグサ科の草々であり、晩夏の野を埋め尽くす絶対的な雑草です。

アキエノコログサ
アキエノコログサ(秋狗尾草・子犬の尻尾の草の意)別名・ネコジャラシ イネ科エノコログサ属
ネコジャラシと呼ばれ親しまれているエノコログサは数種類あり、写真に観られるように花穂が大きく重いが故に深く垂れる種をアキエノコログサと定めています。風に揺れる風情はそこはかとなく秋を感じさせ、美しさを魅せてくれます。猫をじゃらすや子犬の尻尾に纏わるコミカルな要素とは別の意味の確かな美意識も感じられる草です。
 
アキメヒシバ シマスズメノヒエ 
アキメヒシバ               シマスズメノヒエ
アキメヒシバ(秋雌日芝)イネ科メヒシバ属
この時期、最も空き地や芝地に蔓延するのがこのアキメヒシバ、その繁殖力は尋常ではありません。私が造っている庭も一寸油断をすれば、あっと言う間にこの草で占領されてしまいます。素朴な穂を付け可愛いですが、園芸愛好家には大敵の一年草です。

シマスズメノヒエ(縞雀の稗)イネ科スズメノヒエ属
少数派ですが、アキメヒシバの傍に確実に存在していました。南アメリカ原産の帰化植物ですが本来は牧草として栽培されているそうです。まあ、日本に帰化しているイネ科やマメ科の草はこのように牧場から逃げ出した牧草が多く、都会では昆虫以外天敵はなく、故に蔓延っているのでしょう。

カヤツリグサ
カヤツリグサ(蚊屋吊り草)別名・マスクサ(枡草)カヤツリグサ科カヤツリグサ属
節の無い花茎を子供が割いて枡形(四角形)の蚊帳に見立てて遊ぶ様子から蚊屋吊り草の名が起こりました。何とも仄々としたお伽噺のような経緯、昔の子供の姿、在り様が偲ばれる素朴ないい話です。
posted by 三上和伸 at 22:21| 野の花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする