2011年10月19日

音楽の話55 三上夏子コンサートの曲目解説

フレデリック・ショパン(1810〜1849) 軍隊ポロネーズ
正しくはポロネーズイ長調Op40−1、ショパン二十八歳の1838年10月の作。太鼓やラッパの響きに似たフレーズ(箇所)があると言われ、勇壮で爽快、故に『軍隊』の名で親しまれるようになりました。

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685〜1750) インヴェンションとシンフォニア
インヴェンションが二声部のもの、シンフォニア(多声曲の意味)が三声部で、それぞれ15曲ずつ合わせて30曲が作られています。勿論このバッハの時代はピアノはまだ出来たてのホヤホヤの時代、当然チェンバロやクラビコードを念頭に入れてバッハはこれらを書いたのです。その目的は、自分の息子(フリーデマン・バッハ)の音楽教育のため…、20人程の子持ち(前妻と後妻で)であったバッハはかなりの教育パパであったようです、凄い…。短い曲達ですが、その数を揃え尽くす発想の迸りは凄まじく、この曲集を聴いただけでもバッハは音楽の巨人だと思い知る事でしょう。

ピアノ版、ロマンの香りがしてクラビコードでは表せない深い響きがあります。

セルゲイ・プロコフィエフ(1891〜1953) ピーターと狼
このコンサートではピアノ独奏用の編曲版を使いピアノソロで演奏されますが、本来はオーケストラ用の管弦楽組曲です。子供の管弦楽入門を手助けする役目を担い、45歳のプロコフィエフが教育用に書いたものです。物語性を重視した子供向けの内容ながら音楽的にも優れた感性を魅せており、完成度の高い傑作です。

登場する人物並びに動物には、そのキャラクターにドンピシャの楽器が当てはめられています。ピーターは弾むような弦楽五部、小鳥は軽やかなフルート、ユーモラスなアヒルにはオーボエ、鳥たちを狙う猫がクラリネット、低音で口うるさいピーターのおじいさんはファゴット、思わず笑っちゃいます。そして大きく恐ろしい狼が迫力満点の三本のホルン、さらに狼退治の猟師の鉄砲にはティンパニー、全て見事なものです。さて三上先生はピアノでどんな風にこれらのキャラクターを弾き分けるのかしらネ、楽しみ…。

posted by 三上和伸 at 23:50| 今宵の名曲・音楽の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする