2011年11月18日

音楽の話59 A・プレヴィン渾身のドイツレクイエム 2011.11.13N響アワー放送分

 何故、プレヴィンがこの時期この日本で、ドイツレクイエムなのか…。この曲が大好きだから?…。それもあるでしょう、しかし、果たしてそれだけでしょうか? 私の想像では恐らく東日本大震災の被災者の鎮魂のために、この曲を選んだのではないでしょうか。まあ、会場は東北では無く東京のNHKホールですし、被災者が聴くか聴かぬかは兎も角としても、日本全土にこの曲を響かせたかったのかも知れません。この曲ほどそれに相応しい音楽は他にありません。生きる者も死する者も神(真理)の前では等しく平等であり、信じる(信仰ある)者は救われて幸福になれる、ブラームスが聖書の中で科学的に捉えた力強い真理です。「大丈夫、皆、苦悩から解き放たれて天国に行けます」を優しく教えています。まるで鎌倉時代の「念仏を唱えれば浄土に行ける」の仏教に通じるものがあります。私は何度泣いたでしょうか…。感極まり、悲しくも幸せな慰安の一時、ブラームスの音楽は悲しみの中に幸せを見出す音楽、だからこそ正直で人間的であり、愛と希望に溢れています。 
posted by 三上和伸 at 22:06| 今宵の名曲・音楽の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする