2011年12月20日

自然の風景44 横須賀線から日本(南)アルプスを観る 2011.12.20

 いよいよ、寒波の来襲が頻度を増してきました。もう直ぐクリスマスですが、例年のように今年もクリスマス寒波がやってくるようです。寒波は北国の方々には大変な事、誠に同情すべきですが、されど、太平洋側に住む我々にとっては有難い恵み、僅かな寒さを除けば、素晴らしい快晴の青空と陽光をプレゼントしてくれるのです。申し訳なく思いますが、私にとっては冬は掛け替えのない季節、毎日の雪の富士と毎夜の煌めく冬の星座、それらが楽しめる絶好の冬なのです。

 今日は有ろう事か、横須賀線新川崎駅手前の高架線の上から南アルプス白峰三山が観えたのです。東京の仕事に向かう途中の八時半頃、初めは丹沢山塊の上に白い富士が鮮やかに観え、私は『もしやあれが観えるのでは?』と淡い期待を抱きました。目線を右にとると、やがて丹沢山塊が高度を下げ途切れる辺り、そして秩父山地が上昇を迎える僅かの狭間に、くっきりとしかも威風堂々と、白峰三山は観えたのでした。富士山と観比べても少しの遜色が無い山の威容、真に立派でした。

 この見事な風景の描写は彼の深田久弥の名著「日本百名山」の♯80北岳の項に掲載されています。そこにはやはり横須賀線の中からの展望として、「東京(武蔵の国)から観える日本アルプス」と紹介されていました。私もこれに触発されて、冬の快晴の朝、横須賀線に乗り東京へ向かう事があると、何時も車窓から西の彼方に目をやる事を怠る事はなかったのです。今日、とうとう、その本懐を遂げました。何時かは是非写真を?…。
posted by 三上和伸 at 23:54| 自然の風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする