2012年01月19日

生き物大好き17 ヒヨドリが鳴き出しました 2012.01.19

 お正月も疾うに過ぎ、寒も半ばに差し掛かり、明後日はもう大寒です。冬も底を打つ頃で、春は遠からじとなりますけれども、春は名のみの風の寒さよ…ともなるかも知れません。そんな微妙な今日この頃に、外の音に耳を傾ければ、野鳥たちが里(我が町)に降りて来たようで、頻りと鳴き声が聞こえてきます。私の大好きなウグイスやメジロのさえずりは未だ先ですが、今の庭にはヒヨドリの縄張りを主張するような鋭い鳴き声が満ちています。その声はピーピーピーとか、ヒヨヒヨヒーとか、ギィーギィーギィで、断続的で不揃いな鳴き方をしています。このような音を我々音の専門家の間では雑音と称しています。一方、ヒヨドリのメスを誘うさえずりでは、ピヨピヨピヨピヨピー、ピヨピヨピヨピヨピー…、…、…、…っと連続的で、且つチャンとした形式を備えています。これをやはり、我々の言葉で言えば、楽音と言うのです。まあ、囀り(さえずり)はその鳥それぞれの優劣がありますが、総じて楽音を奏でていると言って誤りではありません。

 このヒヨドリ(鵯・白頭鳥)は草食系の野鳥で、草や木の葉そして果実を食物としています。まあ、野にある草や木の実を食べていれば問題はないのですが、そうはいかず勢い、必然的に人間の作物に手(口ばし)を出してしまうようになります。農家からすればスズメと並ぶ害鳥であり、目の敵にされてしまうのです。私も以前、菜の花(花菜)を始め多くの苗を食い散らかされて閉口した事がありました。花作り人にとっても憎っくき存在なのです。

 されど、その子育てに関してみれば、大した母性愛を持った優れた鳥です。賢くも、子を連れ、餌を採って食べさせ、その採餌を身を持って教え込んでいます。私は過去に何度となくその場に出会い、その様子を感動と共に見守ったものでした。ホントに素晴らしい愛に満ちた一齣の絵を魅せてくれたのです。

 よく人はヒヨドリの事を“ネズミのような鳥”と卑下してみますが、確かに灰色の体色といい体の大きさと言いドブネズミにそっくりのように観えます。しかし、よくよく注視すれば、この小鳥がそんな単純で不細工なデザインの衣装を身に着けてはいないと言う事が実感でき驚かされるでしょう。グレーはグレーでも体の部位によっては鮮やかな濃淡があり、腹には見事な黒白の斑模様が浮き立ち極めてシックです。さらにおまけに、頬や尾羽、そして風切り羽には仄かに緋(茶)色のアクセントや縁が入ります。玄人好みの素晴らしい装いをしているのです。
 
posted by 三上和伸 at 08:40| 生き物大好き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする