2012年02月12日

ピアノの話35 不可能を可能にする経験と技術 2012.02.12

今日の仕事は、ある幼稚園のピアノ調律でした。ところが、その内の一台のピアノの上にはオーディオセットが置かれてあり、はたと戸惑いを覚えました。普通なら、そのセットを降ろして屋根蓋を開き調律するのですが、それは地震による落下防止のために強力に接着されており、屋根の部分が固定されて動かなくなっていたのでした。勿論この場合、調律不能の烙印を押す事は容易い?のですが、そこは数々の仕事の修羅場?を潜り抜けて来たピアノ調律のプロの私、屋根をそのままにして調律を始めました。チューニングハンマーの位置取りと可動範囲は極端に狭かったのですが、工夫を重ね、難なく無事調律し終えました。

 50度の狭い可動範囲 180度の広い可動範囲
左が屋根蓋開閉不能のピアノ 右が普通にチューニングハンマーを使えるピアノ
僅か20cm有るか無いかの可動範囲、チューニングハンマーを立てられず寝かしたまま、屋根にぶつかり、ハンマートップにぶつかり、ポジション取りが大変でした。

低音部のT・ハンマー位置取り 中音部のT・ハンマー位置取り 高音部のT・ハンマー位置取り
左:低音部 右:中音部 下:高音部 それぞれの範囲のチューニングハンマーの位置取り
何と言っても、高音部の窮屈なハンマーの位置取りとハンマーの微妙な扱い方が難しかったのでした。完全な調律ができたのは、長年の経験と弛まぬ技術練磨の賜物と自信をもって言えるでしょう。
posted by 三上和伸 at 21:53| ピアノの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする