公園や道路の街路樹として多く植えられているプラタナスですが、日本名は鈴懸の木と言います。その根拠は右の写真で分かる通り、実の形態が鈴を懸けたように観えるからです。しかし、この実が付いた姿を知っている人はどれだけいることでしょうか? 特に街路樹では強剪定をされているのが常で、大きく枝を広げてたわわに実を吊り下げている姿はそうそう見掛けるものではありません。残念な事ですが…。
プラタナス(スズカケノキ属)は大樹になる樹木で、高さ30メートル、胴周りは大人が何人もで手を繋ぎ抱える程になるものもあるのです。私が知る限りでは新宿御苑のものが最大で、その偉大さは正に神が宿っているが如く感じられ、抱きつくと安心で心が満たされた思い出があります。それに比べればこの池の上公園のプラタナスはまだ若い樹ですが、充分に枝を広げ鈴懸の木の証を魅せてくれていました。
因みに日本に植えられている鈴懸の木の種は、欧州のプラタナスと北米のアメリカスズカケノキ、そしてその両種の雑種のモミジバスズカケノキがあるそうです。この池の上公園の鈴懸の木はどの種か、判然としませんでしたが、日本にはモミジバスズカケノキが多いと言われているので、この樹もモミジバスズカケノキかも知れませんね…。
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