2012年09月03日

雑記帳42 スズムシと協演 2012.09.03

 今日のお客様のお家にはスズムシが飼われていました。玄関ホ−ルに入った途端、「リリーーン、リリーーン…」とアダージョ(緩やかな)の妙なる調べが…、私を出迎えてくれたのでした。玄関にある虫籠を覗いて見れば、いるはいるは凄い数、オスメス両方いるようで、その内オスは二つの羽を真上に直角に立て、微細に震わせて発音していました。

 私が調律を始めてピアノ音を発しても、スズムシは少しもたじろぐ風でなく、相変わらず美しい声で鳴いています。むしろ私のピアノ音に負けずに対抗して、腕に縒りをかけて鳴いているように感じました。私はニッコリ(ニヤッ)として、私も腕に縒りをかけてピアノ音を磨き上げました。スズムシは何匹いようと音程は同一でユニゾン(同音斉唱)ですが、微妙な揺らぎがあり、味わいがあり感心しました。されど私のピアノは正確無比のハーモニーを奏で、昆虫のスズムシ君達に人間の妙技を見せつけてやりました、大人げなくも…。天性の美音と努力の美音、はてさてどちらに軍配が上がったか、それは音楽の神・アポロンのみが知っているでしょう、ロバではなく…、況してや王様では更々なく…。
posted by 三上和伸 at 22:46| 雑記帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする