2012年09月22日

音楽の話83 ピアノデュオ“クークー”、大変良かったです 2012.09.22

 ピアノデュオ“クークー”のコンサートは、無事盛況の内に終演を迎えました。その成功の証は何よりも満席の客席の賑わいが物語っていました。“クークー”の名の如くに閑古鳥が鳴く事も無く、このカッコウの名を持つピアノデュオは満場のお客様をウットリとさせました。ここに来て、齊藤さやか、三上夏子の二人の若きピアニストは、進歩を遂げており、人を音で楽しませるエンターティナーの素養が滲み出てきました。とにかく美しいピアノ音が全曲を貫いており、私は酔い痴れました。このピアノを調律した私として、調律師冥利に尽きると感じ、満足を貰いました。また来年、鬼が嗤いますが、“クークー”コンサートの企画を期待しています。

“クークー、リハーサル風景、イギリス館”
三上夏子・齊藤さやか、譜捲りをお願いした藤川亜悠子(声楽家)さん

 ここでその曲目をお知らせします。そして二人が相談して著わしたプログラムの中の曲目解説も、合わせてお載せいたします。簡単ながら適切な一口解説です。参考までにご覧頂ければ幸いに思います。

亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル・フランス)
…むかしスペインの宮廷で小さな王女様が踊ったようなパヴァーヌ。
これは葬送の哀歌ではなく、古き良き時代に想いを馳せてほのぼのと幸せになるための曲なのです。
*私の感想…お二人さんのご意見とは異なり、私の耳には哀歌に聴こえます。ほのぼのと懐かしみ、ほのぼのと幸せを噛み締めている。それは解ります。それでも、私の感情の襞の奥には拭い去れない悲しみが隠れています。その悲しみが時を経て幸せを産むのです。

小組曲(ドビュッシー・フランス)
1、小舟にて…貴族のお城、広大な庭園のお池に小舟を浮かべて舟遊び。
2、行列…貴族のご婦人たちの優雅な行列、ペットに連れているのは何とお猿さん!
3、メヌエット…古式ゆかしき貴族の舞踏会の思い出。
4、バレエ…軽やかに踊るバレリーナ、中間部は優雅なワルツを。
*私の感想…ドビュッシーの素晴らしいハーモニーと心に染み入るようなメロディー、これぞピアノ、ピアノ音が耳に優しく心地よい…。

こどもの遊び(ビゼー・フランス)
1、ぶらんこ(夢想)…ぶらんこ好きだった? うん!好きだったよ。へー、私は怖かったなぁ…
2、こま(即興曲)…わー!! 目が回る?!
3、お人形(子守歌)…お人形と戯れる可愛い女の子。え?私の事?
4、回転木馬(スケルツォ)…メリーゴーランドのこと。張り切り過ぎて、天までかけてゆく!
5、羽根つき(幻想曲)…バトミントンのこと。オリンピック、素晴らしかったですね。
6、ラッパと太鼓(行進曲)…おもちゃの兵隊さん登場♪
7、シャボン玉(ロンティーノ)…ふわり、ふわり、どこへ行くのかな。
8、隅とり鬼ごっこ(スケッチ)…部屋の四隅の安全地帯に向けて、壁伝いに走り回るゲームのこと。
9、目隠し鬼(夜想曲)…鬼さんこちら!手の鳴る方へ!
10、馬とび(奇想曲)…日本では馬とび、フランスではひつじとび、アメリカではカエルとびって言うらしい。
11、小さな旦那さまと小さな奥さま(二重奏)…ほほえましい、おままごと。
12、舞踏会(ガロップ)…優雅なダンスパティーというよりも、運動会みたい!
*私の感想…ビゼーが子供のために工夫を凝らして書いた音楽。曲の種類を子供の遊びに見立ててそれぞれ当てはめた興味深い秀作。成程と大人も唸ります。

 楽しい一時をありがとう。
posted by 三上和伸 at 22:38| 今宵の名曲・音楽の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする