2014年03月17日

私の歳時記 旧暦如月の十七日(2014.03.17) 今宵は如月の望月、桜はまだかい?… 

 願わくば 花の下にて 春死なん その如月の 望月のころ

 西行がいみじくも詠ったこの歌、そこにある“如月の望月”とは今宵の月を指します。旧暦如月の満月の事を言うのです。また、“花の下にて”の花は桜であり、西行は満月に照らされ、桜の下で春に死にたいと願ったのでした。

 ところがこの“如月の望月のころ”にはもう一つの説があるようです。それは如月の十五日(十五夜)の事で、この日は釈迦の命日に当たるのです。旧暦の満月の宵は、月の満ち欠けに誤差があるので、十五日になったり、十六日になったり、今年のように十七日になったりします。ですから西行は、満月の宵に拘ったのではなく、釈迦の命日にあやかって望月の頃(十五日)に死にたいと詠んだのではないかと言うのです。西行は武士を止めて坊さんになった人ですから、仏教(釈迦)に信仰が深かったのですね。

 それでも満月に想いを馳せていた事は望月の言葉からして窺い知れます。月光に映える夜桜は、この世のものとは思われない狂おしい程の艶美を魅せてくれますものね。

 昨年は間に合って私は歓喜したのですが、今年の桜は如月の望月に間に合いませんでしたね、残念です。
posted by 三上和伸 at 19:59| 私の歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする