2015年05月08日

音楽夜話7 オザワ指揮の日本盲導犬協会のCM音楽は、ベルリオーズの「幻想」 2015.05.08

先程テレビを観ていて聴き慣れた曲が流れて来ました。良く観れば、それにはオザワがオーケストラを指揮しているご機嫌な映像が付いていました。そしてそれが日本盲導犬教会のCMであると初めて判りました。

曲はフランスシンフォニーの最高傑作で、巨大な管弦楽を駆使したロマン派シンフォニーの魁となったベルリオーズの幻想交響曲でした。

恋多き男・ベルリオーズは、当時幾つかの恋をして失恋を繰り返していました。しかしそんな逆境は大芸術家にとっては創作の原動力になるもの、愛する舞台女優スミスソンをモデルに幻想交響曲を書き上げました。

標題(始めはある芸術家の生涯における挿話、結局完成時には幻想と名付けた)付きの曲には簡単なストーリーがありました。青年の恋ー失恋ー絶望ー阿片の服毒自殺ー昏睡ー昏睡状態での奇怪な幻想…。女性を表す一つの旋律(動機)があらゆる場所で変容して姿を現します。それが執拗に現れてやがて狂喜へと向かいます。最後は恋人を殺し、結果青年は、断頭台の露と消えるのです。そして地獄、悪魔の祝宴の始まり始まり…。まあこんな感じです。

されどこのCMで使われている第2楽章「舞踏会」は流れるような美しい音楽です。優雅で快活な舞踏会の情景が繰り広げられ、そこにあの愛しい恋人の姿(動機)がチラリと…、何とも艶めかしく悩ましい、狂おしいまでの春の音楽です。

因みに各楽章の名称を記しましょう。
第一楽章=夢、情熱
第二楽章=舞踏会
第三楽章=野の風景
第四楽章=断頭台への行進
第五楽章=魔女の夜宴の夢
posted by 三上和伸 at 21:33| 音楽夜話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする