2017年07月09日

音楽夜話32 真凛が踊るトゥーランドット 2017.07.09

先日フィギュアスケートの真凛ちゃんが踊る新曲を「トゥーランドット」とお伝えしましたが、この「トゥーランドット」とはどんな曲か興味を持たれる方も多い事でしょう。少し私がお教えいたしますね。

ジャコモ・プッチーニはイタリアのトスカーナ地方のルッカで生まれました。家系は宗教音楽家一族であり、プッチーニも音楽の素養を十分備えて生まれてきました。しかし先達のG.ベルディ―の「アイ−ダ」を聴いて感動し、オペラ作曲家を目指しました。

第3作目の「マノンレスコー」が大成功し、一躍プッチーニは注目を浴びました。その節に台本作家のL・イリッカとG.ジャコーザの知己を得、「ラ・ボエーム」、「トスカ」、「蝶々夫人」の三大傑作を生み、ベルディ以降のイタリアオペラの最大作曲家と言われるに至りました。

「トゥーランドット」はプッチーニ最後の作で、L.シモーニ及びG.アダーミの台本を基に書かれました。しかしプッチーニ死去の為フィナーレが残されてしまい、その遺稿から弟子のF.アルファーニが完成させました。しかしながらアルファーニはプッチーニの才能には及ばず、不完全ながらも1926年4月26日にミラノスカラ座でA.トスカニーニ指揮の下、初演を果たしました。

「トゥーランドット」あらすじ
「トゥーランドット」は、「蝶々夫人」の成功で味を占めたプッチーニが同じ東洋のエキゾチシズムを題材とて選び、今度は中国を舞台としたオペラを書きました。

第1幕
北京の王宮前の広場
トゥーランドット姫は、求婚者が現れる度に彼等に謎を掛け、それが解けないときには求婚者を死刑に処する事にしていた。タタール王子のカラフは、自分を密かに恋している純情な女奴隷リューの願いを斥けてトゥーランドット姫への求婚を決意する。

第2幕
謎解きが始まる。
第1の謎「闇を照らせど」に対して、カラフは「望み」と解く。第2の謎「炎のごとく燃ゆるれど」に対して、「血潮」と解く。第3の謎「炎より生まれて」に、カラフは暫しの沈黙の後「トゥーランドット」と答える。しかしトゥーランドットは「カラフと結婚したくない」と言う。今度は、カラフが「夜明けまでに自分の名前を解き明かせば、潔く結婚を諦め身を捧げよう。しかしもし解き明かさなければ私と結婚するように」の条件を出す。

第3幕
姫は夜通しカラフの名前を知ろうと努め手を尽くす。
リューとカラフの父が捕らえられ、リューは拷問されるが、名を明かさず、自害して果てる。また姫は国中にふれを出し、寝ずにカラフの名前を調べ上げるようにと命令する。カラフは姫の冷たさをなじり激しく言い争う。しかし、次第に姫の冷たい心も和らぎ、二人は結ばれる。

フィギュアで使われる曲は、この第3幕のカラフ(王子)のアリア「誰も寝てはならぬ」です。この題名はこのアリアの出だしの歌詞で、その続きの歌詞は以下の通りです。

(王子)
誰も寝てはならぬ!
誰も寝てはならぬ!
お姫様、あなたでさえも、
冷たい寝室で、
愛と希望に打ち震える星々を観るのだ…

しかし私の秘密は唯胸の内に秘めるのみで、
誰も私の秘密を知らない!
いや、そんなことにはならない、
夜明けとともに私はあなたの唇に告げよう!
そして、私の口づけが沈黙の終わりとなり、
私はあなたを得る。

(コーラス・女声)
誰も彼の名前を知らない…
私達に必ず、嗚呼、死が、死が訪れる。

(王子)
おお、夜よ去れ!
星よ沈め!
星よ沈め!
夜明けとともに私は勝つ!
私は勝つ!
私は勝つ!


posted by 三上和伸 at 20:09| 音楽夜話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする