箱根旧街道をひたすら下って行くと、箱根湯本の温泉街に至ります。昔の湯元温泉はこの旧街道沿いに多くの旅籠がありました。今日でもそれは変わらず、旅館・ホテルが立ち並んでいます。そんな中、湯元小学校の向かいに早雲寺はありました。余り参拝者には親切な寺では無いようで、張り紙に御朱印は却下の文字がありました。楽しみにしていた妻には気の毒な思いをさせました。
湯の街の寺なのでしょうか、山号は金湯山、寺号が早雲寺、開基は二代の北条氏綱、臨済宗大徳寺派の寺院です。小田原北条家の菩提寺です。
本堂
背後に大樹の銀杏の木がありました。見事に黄葉していました。
ここは豊臣秀吉の小田原攻めの拠点となったところで、北条降参、小田原城開城の折には、秀吉に依り焼き払われています。氏政は切腹、えげつない秀吉ですね。早雲寺は後の江戸の世にて再興されました。
連歌師・宗祇の碑
宗祇=室町後期の連歌師。和歌の西行、俳句の芭蕉と並ぶ三大漂泊詩人と謳われています。旅の途中のこの箱根湯本の旅籠で亡くなりました。この石塔は墓では無く、碑だそうです。亡骸は箱根のすぐ隣の駿河桃園(裾野市)の定輪寺に葬られています。
連歌=和歌の五七五・七七を基本に、大勢の別人で、これを百句連ねて一作品とする作風、長連歌と言います。
小田原北条氏五代の墓
北条氏政などは他所で葬られているそうですが、一応の小田原藩主北条氏の五代の墓と言われています。
左から早雲・氏綱・氏康・氏政・氏直の墓。氏政の時代に関八州を治めたとされ、最大石数は240万石だったそうです。
【関連する記事】
- 日本の景色 結婚式の行列 鶴岡八幡宮 2018.12.07
- 日本の景色 鈴廣の蒲鉾 2018.11.29
- 日本の景色…歌舞伎座、築地、浜離宮コンサート 2017.06.30
- 日本の景色61 比叡山延暦寺 2012.05.04
- 日本の景色60 石山寺 滋賀県大津市石山寺 2012.05.04
- 日本の景色60 近江八景 2012.05.03~05
- 日本の景色59 瀬田川 大津市石山寺 2012.05.04
- 日本の景色58 彦根城・天守と玄宮園、そしてそこに咲く花 2012.05.03
- 日本の景色37 真白き富士の嶺、緑の江の島 2012.03.27
- 日本の景色56 菜の花と相模湾 二宮吾妻山 2012.01.30