2019年06月28日

鎌倉漫歩 東慶寺E 切り岸に咲く花 2019.06.05

切り岸に咲くイワタバコとイワガラミ
鎌倉は山に囲まれた狭い土地であり、道も家も墓も敷地難に喘いでいました。そんな中、敷地を増やす意味で、山を削り出し、切通し(街道)や窟(やぐら、墓や倉庫にする)、そして切り岸(垂直に削り出した崖、土地を広くする)が発達しました。丁度、鎌倉の岩石は鎌倉石で、凝灰質砂岩であったために加工がし易く、多くが切り出され、岩石(塀、階段)として活用され、その跡に、切通しや窟、そして切り岸が残りました。狭い谷戸にある寺院は大抵が切り岸を持っており、狭い敷地を最大限に利用すべく、積極的に切り岸造成を行いました。

切り岸は長年の間に、二通りの形態が現れて来ます。一つは太陽に晒されて乾いた切り岸、もう一つが日陰のじめじめした切り岸。乾いた切り岸は元の岩石の色が色濃く残った切り岸、日陰の切り岸は分厚く苔生した深緑の切り岸、この日陰の切り岸こそが、新たな植物を育む苗床となるのです。イワタバコにイワガラミは、そんな日陰の切り岸が安住の地となったのです。
posted by 三上和伸 at 19:14| 鎌倉漫歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする