2020年03月17日

ブラームスの名曲18 歌曲「調和」OP7-3、歌曲「民謡」OP7-4、歌曲「悲しむ娘」OP7-5 2020.03.17

暗いOP7の歌曲集、短調ばかりで書かれています。その中でも、ソプラノで歌う、静かで、優しいメロディーの美しい歌がありますので、紹介します。ブラームスが20歳に満たない頃作った歌曲です。

調和(共鳴) アイヒェンドルフ詩 OP7-3
静かな丘の森の中に
一軒の家が立っていて、
その森越しに家を眺めると、
淋しげなたたずまいだった。

ひっそりとしたある夕べ
娘がひとり中にいて、
絹の糸を紡いでいた、
娘の婚礼の衣裳のために。

婚礼の衣裳を作るための紡ぎ歌?。何故悲しいのでしょうか? 望まぬ婚礼なのかしら? 張り詰めた澄んだ空気が森を渡ります。

民謡(つばめは飛び去ってゆく) シュヴァーベンの民謡 OP7-4
つばめは遠い異国へ
飛び去ってゆくが、
ぼくは悲しくここにいる、
いやな、つらい時だ。

ここはちっとも気に入らないから、
世界の旅ができたらいいが!
おお、つばめよ、お願いだから、来て、
ぼくに道をおしえて、連れてゆけ!

南西ドイツ・シュヴァーベン地方の方言による詩に付けられた曲。男歌ですかね、若者は異国を夢に観るもの、ツバメの渡りに、切ない思いが込み上げて来ます。羽音のようなピア伴奏に乗って歌われます。

悲しむ娘 シュヴァーベンの民謡 OP7-5
母はわたしが嫌いだし、
わたしには恋しい人もいない。
ああ、わたしはなぜ死ねないの、
どうしたらいいんでしょう。

昨日は桜桃の奉納があったけど、
わたしを見かけたものはいないわ。
だって、わたしとてもかなしいから、
踊ったりしないんだもの。

十字架の墓標に供えてある
三輪のばらをそっとしておいてね、
この下で眠っている娘のことを
みなさんは知っていたの。 

*以上訳詩:志田麓さん

桜桃とはサクランボ、桜桃の奉納とはどんなものなのでしょうか? 娘は生きているのか?死んでいるのか? タイムスリップでもしたのかしら? 過去・現在・未来、今は何処? 不思議な曲です。

演奏
ソプラノ:ジュリアン・ボンセ ピアノ:ヘルムート・ドイッチェ

posted by 三上和伸 at 21:51| ブラームスの名曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする