2020年04月19日

間奏曲 仁を巡る野風と咲の嫉妬と共感 2020.04.19

遂に艶やかな花魁・野風・中谷美紀の登場となります。立ち居振る舞い、花魁言葉の声音、美しい...、絶世の花魁を色っぽく演じていました。吉原の遊郭が舞台となり、最高位・花魁の野風は仁に、遊郭の主人の頭の病を訴えます。仁は、主人の頭を開き、中の内出血を取り出し、見事に治します。女人禁制の吉原のしきたりを前に、咲は男装をして助手役を果たします。

仁の超人的現代医術に打ちのめされた二人の女、お互いに仁を愛している二人は、手術後に、遊郭の廻廊にしゃがみ込んで、二言三言語ります。「咲さまは、先生をお慕いしているのでしょう」、咲は21世紀の仁の恋人・未来(みき)に瓜二つの野風に「いいえ、わたしは先生の医術のお手伝いがしたいのです」。その顔色は微妙で、どちらも仁の愛の確証を得られておらず、嫉妬を匂わせているのです。立場故の二人の嫉妬と共感、江戸の女も可愛い所があるのです。

仁を始め、臭い男はどうでも良いのです。この物語は女の物語です。健気な武家娘・咲と、数寄な運命を負う花魁・野風、渦の中心はこの二人の江戸の女です。

梅毒で苦しんだ姉さん花魁・夕霧・高岡早紀の死、死化粧をした夕霧、その美しさ哀れさに、私は、唯々、涙を流しました。
posted by 三上和伸 at 21:05| 間奏曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする