2020年04月26日

ブラームスの名曲35 4つの歌 Op.17-4 第4曲 オシアンの『フィンガル』からの歌 2020.04.26

オシアンの『フィンガル』からの歌 スコットランド語の歌のドイツ語訳(古代・スコットランドの盲目の詩人・オシアンが作ったとされる叙事詩、その主人公がフィンガル)

泣くがいい、風がほえ叫ぶ巌の上で、
泣くがいい、おお、イニストアの娘よ!
大波の上にお前の美しい頭を垂れるがいい、
真昼時、太陽の光を浴びて
モーヴェンのしじまを渡ってゆく
山の精霊よりもお前は愛らしい。
彼は死んだ、お前の若者は青ざめて
カスリンの剣のもとに倒れた。
もはや勇気が、王たちの血を流そうと
お前の恋人を奮い立たせることはない。
トレナーは、やさしいトレナーは死んだ、
おお、イニストアの娘よ!
彼の灰色の犬たちが故郷の家で吠えている、
彼の幽霊が通りすぎるのを見て。
彼の弓は弦も張られずに玄関にかかっている、
のろ鹿の荒野には動きまわるものもいない。

2本のホルンとハープの美しい伴奏に乗って歌われる女声合唱、これは私の一つの理想の音楽です。日頃、私は、歌は女が歌うものと思っていますし、金管楽器で一番好きな楽器はホルンです。それにハープはピアノに勝る美音の弦楽器と言い得ます。正にこの曲は、私の美しさの定義に添っています。私の音楽ライブラリーの中の宝物です。

英雄なのでしょうか? イニストアの娘の恋人は…、もはや恋人・トレナーは死んだのです。もう弓も矢も使われないのです。荒野のトレナーの家は静けさの中です。

これはケルトの話ですが、ブラームスが生まれ育ったドイツの北西部からは、ケルトは近いのです。ブラームスの血の中にもケルトが血が含まれているかも知れませんね。この歌、ケルトへの共感が感じられます。
posted by 三上和伸 at 17:43| ブラームスの名曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする