2020年05月14日

ブラームスの名曲39 歌曲「悲しくさまよい歩く」 Op.32-3

再びプラーテンの登場です。普段、歌は甘いイメージを持ちますが、ここでは終始沈痛です。救いが無い暗黒の曲です。

「悲しくさまよい歩く」 詩・アウグスト・プラーテン
ぼくは悲しく黙ってさまよい歩く。
きみは尋ねるが、なぜと問わないでくれ。
こんな多くの苦しみが心をゆすぶるのだ!
ぼくがゆううつ過ぎることがあろうか。

木は枯れて、香りは失せ、
黄に染まった木の葉は地面に散らばり、
にわか雨ははげしく襲ってくる。
ぼくがゆううつすぎることがあろうか。

前奏も後奏もない高々二節の歌(有節歌曲)ですが、重いニ短調の和音で貫かれています。一寸した恋のセンチメンタルな悩みでは無く、生死に拘わる深刻な苦悩を歌っています。日常が失われ、恋するきみとも別れなければならい運命なのか…。慟哭しています。人生の正念場です。
posted by 三上和伸 at 19:40| ブラームスの名曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする