2020年05月18日

ブラームスの名曲43 歌曲「きみは苦言を呈しようと思う」 Op.32-7

プラーテンの悲劇の短調からは離れて、ペルシャの詩人ハーフィズ原詩による明るい長調の歌曲になりました。ここから9曲までは長調で書かれています。やや極端ですが、ブラームスは様々な愛の形態を書きたかったのかも知れません。感情・情念の作曲家ブラームスは、喜怒哀楽の様々な人間の思いを、大きなふり幅で描いた作曲家でありました。どん底から絶頂へ、作品32は、そんな振幅を持った作品群です。

「きみは苦言を呈しようと思う」・ヘ長調 詩・ペルシャ詩人・ハーフィズ原詩・ダウマードイツ語訳の詩
きみは苦言を呈しようと思っているが、
きみがどんなに怒っていても、
いつも決して人の心を傷つけはしない。
きみの辛辣な話しぶりは
珊瑚礁で難破してしまい、
みんな純粋な好意に変る。
人の感情を害するためには、
言葉が唇を通さねばならず、
その唇は甘美そのものなんだから。

恋人は一寸意地悪な美しい人、恋人の辛辣な言葉も、自分を傷付けることは無い…。根は優しい娘と判っている訳で、甘美な唇からは甘い言葉しか聴こえて来ない…、ただその甘い香りに酔うだけ…
posted by 三上和伸 at 22:00| ブラームスの名曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする