2020年09月22日

私の歳時記 秋の彼岸・御萩の話 2020.09.22

御萩
お彼岸は古来より身近な年中行事、仏教国でもあった日本には最も大切な学びの日でもありました。仏を想い、先祖を想い、精神の悟りを学ぶ日です。此岸(しがん、この世)と彼岸(ひがん、あの世、悟りの世界)、此岸(日常)から離れて、仏教の最も重要な彼岸(あの世)の学びをする七日でもあるのです。春と秋、都合十四日間、生と死を見詰める学びの期間です。

そんな大切な日に、最も贅沢な甘味(スイーツ)を捧げるのもお彼岸ならではと言う事でしよう。小豆(あずき)は古来より健康食品で魔除けの豆、そして古では超貴重品の砂糖をふんだんに使って煮て作る餡子(あんこ)は超絶の貴重スイーツ、糯米(もちごめ)にこの餡子を包んで作る御萩こそ究極の甘味でした。お彼岸の仏前に捧げる絶対のスイーツでした。

この彼岸の甘味は春と秋では名が違います。それは季節の花の名で区別して名を表しているからです。春は牡丹の咲く頃、従ってこの超絶の甘味を牡丹餅(ぼたんもちがぼたもちに転訛)と言い、秋は秋の七草の萩を用いて御萩としたのです。どちらも花色と小豆の色(赤紫)をイメージしています。花の大きい牡丹に因んで春のぼたもちは大きめに、花の小さい萩では、秋の御萩は小さく多めに作るのが決まりとなっているようです。

写真は妻がこさえた御萩です。毎年、これを噛みしめて、彼岸の幸せを祈っています。



posted by 三上和伸 at 11:12| 私の歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする