2013年08月15日

信州漫歩1 安曇野ちひろ美術館 2013.08.08

安曇野ちひろ美術館玄関 安曇野ちひろ美術館玄関屋根部分 
八月八日、この日はちひろの命日でもあり、また夏さんの誕生日でもあります。故に夏さんが殊の外ちひろに思いを寄せるのも解ろうと言うものです。私達は夏さんの思いを受け止め、この日ここを訪れました。瀟洒な建物である美術館は、壁にガラスが広く使われており、玄関からは対面の西の山(北アルプス側)が空かして観えます。明瞭で快い、如何にも安曇野らしい清々しい佇まいを魅せています。館内はちひろの絵の展示スペースを中心に造られていますが、ちひろの生い立ちから終焉までの歴史も写真等を使い分かり易く紹介されています。ちひろの作品とその人となりが良く理解でき、感動も新たにできます。嘗て映画で観た通りのちひろがここに刻まれており、私は再び、愛しいちひろを偲ぶ事ができました。ちひろは愛と反骨の人。人を愛し子供を愛してそれを原点に創作に励む傍ら、自ら挿絵作家の芸術的地位向上に戦いを挑んだ人。結局それは勝利で終わりますが、その過程は苦難の連続でした。ちひろは、本当に尊敬に値する素晴らしい人生を送った女性でした。

テラス席で寛ぐ三上夏子 フリフリ鈴
館内には他に土産物の店やカフェもあり、鑑賞・研究?に疲れたら、一寸一休みができます。美味しいお茶を飲んだり軽食を食べたり、土産物を物色したり、自由気儘に遊べます。私は信州の美味しい水をお供にホットケーキを食べ、土産物屋ではNちゃんへのお土産を選びました。白木のガラガラ(リンリン)、良いでしょ! 

カフェのテラスで夏さんは何方にメール? ホント、寛いでいますね。カフェは満席のため、私達はテラスに降りてお茶を楽しみました。おやっ、夏さんの先では私の大切なおばさんが何やら花壇を眺め寛いでいますね。あの目線の先には確かラベンダー畑が広がっているのですね。美味しい空気と寛ぎの空間、良いですね。

隣のラベンダー畑 園内を流れる清流 水草の花
美術館の周囲は、松川村営の安曇野ちひろ公園として整備されています。主に芝地の広がる広大な公園ですが、その中に遊歩道が設えてあり、ちひろの道や美術館の道などと名が付いています。そしてその所々には大花壇(ラベンダーなど)やちひろの黒姫山荘(ちひろが使った黒姫高原の山荘をこの地へ移築)、パツォウスカーの庭(チェコの絵本作家・グヴィエタ・パツォウスカーのデザインしたオブジェがある)などが設えてあります。また園内には清水が引き込まれていて、細い清流と小さな池が造られています。そこには蛙(カエル)や魚が棲み、水草が茂っていて箱庭的な景観を魅せています。中々のもので、ゆったりと散歩するには最適でした。

*追伸
何故この地にこの美術館なのか? それは戦後間もなくちひろの両親が開拓農民としてこの地に移住していたからで、それが縁となり後年この地に念願だった二番目のちひろ美術館が建てられました。仕事に忙殺されていた当時、自ら生んだ男の子の育児に悩んだ末、この子をこの両親に預けたのでした。それからちひろは東京と松川村を往復して、時々この男の子に乳をやりに行ったのだそうです。そのたまの授乳で乳が出なくなるのを恐れたちひろは、東京の自宅近所で生まれた隣人の赤ん坊の乳母になったのだそうです。何とも真剣且つ壮絶な話ですね、働く母は強し。その実子が松本猛氏で、ちひろの乳を貰った赤ん坊が、後年に俳優となった三宅裕司だそうです。
posted by 三上和伸 at 11:06| 信州漫歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする