2021年08月24日

音の風景 風渡るベランダからアオマツムシ(青松虫)のコーラス 2021.08.24

開け放った窓から涼風が流れ来て、その後を青松虫のコーラスが追い掛けてきます。明日以降高温が戻ると言われていますが、今宵は冷房の要らない、涼やかな夜です。本格的に青松虫が鳴き出しました。パソコンを前にした私には青松虫の声しか聞こえません。正に私の座は自然の桟敷席、座して自然の音楽ホールに木霊する青松虫の美音に身を委ねています。どんなに高額のチケットを手に入れたとしても聴く事の出来ない、最高の音楽を時間無制限に聴けるのです。何と贅沢な事でしょうか。処暑を後にした今が、真打、青松虫のお出ましとなります。毎年同じです。 
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2021年08月22日

音の風景 音の風景・初秋 旧盆の夕まずめ、寒蝉が無く 2021.08.22

今日は旧盆、旧暦文月の十五日です。秋も少し下り、蝉の鳴き声に変化が観られます。ニイニイやアブラゼミの通奏音に乗って、寒ゼミと言われる二つの蝉が妍を競っています。盛夏の蝉時雨とは一味違う、情に訴える切実な歌が聞き取れます。我が心にも秋の気配が忍び寄ります。もう直ぐ、夏は終わります。
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2021年08月18日

音の風景… アオマツムシ鳴き出す 2021.08.18 

秋の夜長を鳴き通す秋の虫たち、ツヅレサセコオロギ・ミツカドコオロギ・エンマコオロギ、そして真打のアオマツムシ、到頭今宵、その看板役者のアオマツムシが鳴き出しました。秋の初めは、比較的テンポの速いトレモロ(震音・1音の反復奏法)で鳴きます。されど時が経つに連れて、段々ユックリとなり、ル・ル・ル…からル・・・ル・・・ル・・・となり、やがてトレモロとは思えないまるでフェルマータ(延音記号・終止を意味する)を延々と繰り返している風になります。アオマツムシの全雄の声が溶けて、壮大で優雅なカンタービレ(歌うように滑らかに)を繰り返すのです。私は徐々に眠くなります。床に着くまで、時間を惜しんで、この大合唱を楽しみます。
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2021年07月16日

音の風景 ヒグラシ・ミンミンゼミ鳴く 2021.07.16

夏休みの風物詩でした蝉の声、ニイニイゼミは昔から梅雨明け前に鳴いていましたが、ヒグラシやミンミンゼミは土用の頃と決まっていました。しかし温暖化の現在、蝉の初鳴きも年々早まっているようです。我が団地で鳴く蝉は、ニイニイ・ヒグラシ・ミンミン・クマゼミ・アブラゼミ・ツクツクボウシの順です。暖地の低地ですから、ハルゼミはいません。それにクマゼミは関西系の蝉でしたが、やはり温暖化の所為で、近年はかなりの数がいるようで、土用も半ばを過ぎるころからは鳴き出します。今は多数派のニイニイが鳴いていて、時折、ミンミンが合いの手を入れています。梅雨明け間近、ウグイス・ホトトギスの野鳥からクビキリギス・蝉などの昆虫に声の主役が移り始めています。土用が過ぎ立秋となれば秋の虫へと代わるのです。
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2020年09月09日

音の風景 雷光・雷鳴・夕立・青松虫 2020.09.09

先程は雷光が煌めき、雷鳴が轟き、夕立の雨音が喧しかったです。それでもそんな悪条件の中でも秋の虫は弛まず鳴いていました。昆虫は強いものです。雨などヘッチャラです。ですから雷鳴のティンパニと雨音のトレモロ、それに虫の音のヴァイオリンが重なって秋の交響曲を奏でていました。

私は窓を開き、外界と繋がります。外は夕立が通りすぎ、涼風が渡っています。益々青松虫は声音を張り、秋の夜は更けて行きます。
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2020年08月23日

音の風景 地には秋の虫、空に火星 2020.08.23

火星
地には秋の虫の音、空には火星の赤い光、正に季節は翻り秋になりました。冷房が無くても汗を掻かない夜更け、視覚と聴覚と触覚で感じる秋の暮れ行き、五感ならず三感で感じる秋が爽やかです。これも一夜の幸福、有り難いものです。
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2020年08月21日

音の風景 68E音の合唱・アオマツムシ、秋来る 2020.08.21

到頭、アオマツムシが大挙して鳴き始めました。昨日までは独唱のアリアでしたが、今宵からは複数のコーラスに変じました。殆どが一定の音程で、ピアノで言えば、68Eの音程です。これが緩いトレモロで、合流して鳴き交わすので、コーラスの揺らぎが生まれます。一夜の永遠に途切れる事が無いコーラスとなるのです。

まだ暑いですが、本格の秋が訪れました。
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2020年08月20日

音の風景 秋の静寂、アオマツムシ鳴く 2020.08.20

今宵は蝉の音が聴こえません。何やら季節が一歩、進んだように感じます。数は少ないですがこの静寂にアオマツムシが鳴き出しました、リーリーリーリ、緩やかなアンダンテのトレモロが僅かに聴こえて来ます。少し止み間もありますが、思い出したかのようにまた、リーリーリーリ。微かなる秋の気配、これから日を追って、その秋の色が濃厚となって行きます。夕闇のヒグラシのカノンに続いてアオマツムシのアリアが、夜を占有するのです。
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2020年08月10日

音の風景 ツクツクボウシ初鳴き 2020.08.10

8月の上旬が終る頃になると、大半の蝉の声が出揃って来ます。先ほどとうとう最後の蝉・ツクツクボウシ(つくつく法師)が鳴き始めました。これも秋の魁のひとつと言う事ができます。夕方散歩をしていると、東の周回コースの一端で「オーシーツクツク、オーシーツクツク」と元気な鳴き声が聴こえました。寒蝉とも言われているツクツクボウシですから、日本の蝉の仲間では最も遅くまで鳴いている種です。今年は何時まで鳴き通してくれるのか、常にこの蝉を心の片隅に留めておきましょう。
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2020年08月04日

音の風景 満月に綴刺蟋蟀(ツヅレサセコオロギ)鳴く 2020.08.04

旧暦水無月の十五 水無月の望(満月) 2020.08.04
満月になってほぼ22時間が経ちますが、この月は未だ望です。そんな満月を観ながらツヅレサセコオロギが鳴いています。コウロギが満月を観ているかと疑えば、さて?となりますが、人間の私は目で月、耳でコオロギ、そこに詩情も交えて魅入り(見入り)、聴き入っています。人間に生まれた歓び、味わなくてどうしますかね?
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2020年07月25日

音の風景 ヒグラシ・カノン、始まりました 2020.07.25

薄日が射したり、暗くなったり、雷が鳴ったり、雨が降ったり、変わりやすい目まぐるしい天候です。午後2時半、辺りが闇に包まれると鳴き出しました。夏と秋の狭間の風物詩・ヒグラシのカノン。ここ数日で、数を増したヒグラシゼミ、とうとう輪唱を始めました。正に森のカノン、ニイニイの通奏を従えて、頻りに鳴き交わすハーモニー、決死の極上の音楽がここにあります。
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2020年07月23日

音の風景… 雨の朝音無し、止めば蝉時雨 2020.07.23

今朝の起床時間は6時半、そぼ降る雨で、外は音無し、辛うじてか細い雨の音と時たま鳴くカラスの声。ところが今し方、雨が上がると、途端に蝉時雨、ニイニイゼミの通奏音にミンミンゼミの力唱、そして清らかなウグイスが彩を添えています。バスや車の機械音も聞こえてきて、日常が戻り始めました。

昨日書こうとして書きそびれましたが、昨日の散歩の時間の大半を、私に寄り添うように時を過ごしてくれたホトトギスがいたことをお知らせします。「トッキョキョカキョク・トッキョキョカキョク・トッキョキョカキョク・トッキョキョカキョク」、私の散歩コースで、私を追うように歌い続けてくれたホトトギス、君は未だ、横浜にいたんだね。渡り鳥の夏鳥で、中国南部から青葉の季節に渡ってきて、秋に中国へ戻ります。ウグイスに托卵し、わが子をウグイスに育てて貰う、エゲツナイ鳥です。しかし、この鳥の声ほど、人々に愛されて久しい鳥はいません。ウグイスと双璧といっていいでしょう。高原に多く、ドラマでは時代劇を始め、夏の場面に、良く効果音として使われています。今年のドラマで印象的だったのが「麒麟がくる」で、道三と信長が愛知一宮の聖徳寺で対面した場面でした。道三と信長の一挙手一投足の合間に、頻りと使われていました。

年に一回あるかなしか? ホトトギスをお伴に散歩する、贅沢な時間でした。


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2020年07月21日

音の風景 ヒグラシ・ミンミン・アブラゼミ、出そろいました 2020.07.21

仕事を再開してひと月になろうとしています。今日は大変暑く、グッタリ疲れました。夕方長い夕寝をしました。ウツラウツラしているころ、ミンミンゼミの初鳴きを聴きました。昨日はアブラゼミを聴いていまして、これでわが裏山の森で鳴くセミは、ツクツクボウシを除いて、鳴き揃った感があります。夕食中に、一昨日に次いで、ヒグラシも鳴きました。未だ、ヒグラシのカノンは聴けませんが、ソロで鳴いています。
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2020年06月29日

音の風景 夏は来ぬ、ニイニイゼミ鳴く 2020.06.29

ツタ(ナツヅタ)
ツタ(蔦)ブドウ科ツタ属
今日の午前中の早めに、老健の母を訪ねました。丁度、お日様が出ていたので、母に日向ぼっこをしてもらおうと、老健の庭に連れ出しました。大きな染井吉野の木に蔦が絡まっていました。秋には紅に色を変えますが、今は夏、青々と茂っていました。すると何処からともなく、ニイニイゼミが鳴き出しました。6月にニイニイゼミ、今年の梅雨は気温が高目で、もうニイニイゼミがスタンバッテいたのです。本当は、私は数日前の散歩の折りに一声・二声聴いていました。ですから今日の声は初聴きではないのですよ。それでもブログネタが有り余っていて、ニイニイまで回らなかったのでした。今し方、ニイニイの声を思い出し、ここにご報告が出来ました。
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2019年08月26日

音の風景 アオマツムシ秋を誘う 2019.08.26

蝉の声は一切聴こえず、今、歌っているのはアオマツムシ、翅を立て、擦り合わせて音を奏でます。それはピアノの鍵盤でいえば80Eの音程、静かで緩いトレモロのリズムです。木管でもなく金管でもない弦を擦る音、倍音も鳴っており、高音でも膨よかな音、深い闇に溶けていきます。その先に、私は秋が観えます。
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2019年07月26日

音の風景 蜩の森 2019.07.26

蜩の森
今し方の4時前、この森からヒグラシのカノンが聴こえました。5分程度でしたが、十数匹のヒグラシたちが規則正しくカノンを奏でていました。1音の範囲の半音階でのトレモロの歌、1/fのゆらぎが発散し、遥かな夏の記憶が蘇りました。あの時の蝉取りの幼き私、切なく真剣で精一杯の心理、遂に、ヒグラシを捕まえました。されど何と翌日の朝、虫籠の中で死んでいました…。無残な追憶、学びました。宝は自然のままに置くことが何よりも大事…。
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2018年12月15日

音の風景11 浜離宮朝日ホール 2018.12.14

浜離宮朝日ホール
浜離宮朝日ホール
世界の音楽ホールのランキングで、エクセレント(優秀な)の評価を得た6つの名ホールの一つとされました。エクセレント以上の評価はスペリアル(上級)で、これはウィーン楽友協会ホールを含む3ホールしかないそうです。

そんな優れたホールにランクアップされた浜離宮朝日ホール、確かに素晴らしく、ブラームスの重厚にして風雅な弦楽合奏が、一層きめ細かい絹の肌合いを帯びて響きました。論外ですが、休憩時間に発した私のくしゃみがホール全体に木霊し長い余韻を残しました。

ホール内床材はナラフローリング、客席552席、残響は満席・500Hzで1.7秒だそうです。舞台はカバザクラフローリング仕上げとなっているそうです。
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2018年08月18日

音の風景10 ヒグラシ、アオマツムシ、秋の魁 2018.08.18

2018.08.18旧暦水無月の上弦の月17:56 2018.08.18水無月の上弦の月20:09
17:56の月           20.09の月 
昨日今日の秋を思わせる爽やかな空気、こうなるとヒグラシ以外は蝉も音無しとなり、夕方はヒグラシの輪唱が印象的でした。今年初めてのヒグラシの際立つ声、青い空の白い月と相俟って、陶然と酔いしれました。

宵の口になると今度はアオマツムシが黄金に輝く弦月の下、静かに鳴き始めました。秋の魁の月と虫、光と音が私の感性をくすぐります。幸せの時を刻みます。

月は時間と共に傾いできます。縦だった弦が横になりつつあります。

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2018年08月13日

音の風景9 アオマツムシが鳴き始めました 2018.08.13

去年も京都地蔵盆の日(8月24日)にアオマツムシの話をしましたが、今年は少し早めに鳴き出しました。今宵がこの秋?初めてのアオマツムシです。一週間前からツヅレサセコウロギが鳴き出していましたが、漸く遅ればせながらのアオマツムシです。コオロギとは少し違う声ですね。コオロギはどちらかと言うと木管の音、筒に共鳴する音ですね。リズムが立って歯切れの好いトレモロの音型をしています。一方アオマツムシは良く通る高目の声で、丁度ヴァイオリンの音に似ていますね。ヴァイオリンの緩いトレモロの音、ヴァイオリンの木の洞の響きです。沢山で鳴くと音に揺らぎが出て、ハーモニーの厚みが現れます。「いよいよ秋だ!」と思わせる透き通った詩情が滲みます。
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2017年08月24日

音の風景8 昼は蝉しぐれ、夜は集く虫の音、京都地蔵盆 2017.08.24

昼間は自然公園の蝉しぐれ、夜は我が家の集く虫の音。処暑の頃、多くの音の風景に出会います。中でも好きなのが朝夕のヒグラシと宵のアオマツムシ。何方も私の美学に適応しています。音を楽しむ事は人生の余得、折角生まれ持って頂いた聴覚と言う感覚を磨かなくてどうするのでしょうか? 後十年、ピアノ調律の仕事が出来なくなるまで、私の耳で人生を楽しみます。

今日は8月24日です。この日は地蔵菩薩の縁日で、この地蔵は寺院に祀られている地蔵ではなくて、路傍や街角に祀られている辻地蔵の事です。即ち道祖神信仰と結びついたお地蔵さんの縁日です。好きですね道祖神信仰、また道祖神巡りがしたいですね。

ユネスコ無形文化遺産、日本の無形文化財に該当するそうです。
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2017年08月22日

音の風景7 真打・アオマツムシ本格始動 2017.08.22

日本の秋の虫で、今や一番勢力を伸ばしているのが、このアオマツムシです。「リーリーリーリー…」と鳴き、その音程はピアノで言えば66Dくらいの音、同音のトレモロで、そのトレモロの間隔は個によってまちまちです。大群で鳴くと、それは流麗なユニゾン(斉唱)となり、美しく木霊します。正に秋の精霊の歌と言って宜しいでしょう。愈々このアオマツムシの本格始動です。

アオマツムシ=帰化した昆虫と言われていますが、原産地は判っていません。全身が緑色の小型のバッタ類。日本の最初の記録では19世紀末との事。
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2017年08月20日

音の風景6 閻魔蟋蟀、アオマツムシも鳴き始める 2017.08.20

もう直ぐ処暑となり、秋も近づいています。庭の虫もそろそろ蝉から秋の虫へと様変わりの時期に差し掛かっています。今は午後23時前ですが、流石に蝉の声は衰えて、秋の虫が競奏しています。ツヅレサセコオロギも鳴いていますが、今年目立つのがエンマコオロギ(閻魔蟋蟀)ですね。可なりの数がいるようで、引切り無しに鳴いています。そして真打のアオマツムシ、ここ数日に鳴き始めたようです。これが鳴き始めると秋の夜長は夢心地で過ぎ行くようになります。窓を開け放ち、秋の風情を抱え込む、風流極まりない夜が更けって行きます。
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2017年08月12日

音の風景5 秋の虫、綴れ刺せ蟋蟀鳴く 2017.08.12

立秋から一週間ほどが過ぎましたが、秋の気配は知らず知らずの内に忍び寄ってきました。この数日に秋の虫、ツヅレサセコオロギ(綴れ刺せ蟋蟀)が鳴き始めていました。私が気付いてからは三日目です。

名の由来とは、鳴き声が途切れず延々と「針刺せ、糸刺せ、綴れ刺せ」と聴こえるからだそうで、それは平安時代に遡ります。この鳴き声を聴いたからには裁縫をせよ!との要請がその底にあるからだそうで、綴れ錦とは、奈良時代に始まった製織で、帯地・袱紗・壁掛けなどにされます。京都西陣の特産だそうです。

綴れ刺せ蟋蟀、時代掛かった由緒ある名前です。
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2017年07月24日

音の風景4 蜩(ヒグラシ)遂に鳴きました 2017.07.24

今日の夕方六時頃、遂に蜩が鳴き出しました。それも一匹ではなく、数匹が輪唱の如く鳴いていました。最初から本番さながらです、感動です。この蜩の輪唱、これは二羽のウグイスの谷渡りに比しても決して劣るものではありません。そのもの悲しさ、誰もが感じられる普遍性・共感性、正にアートであり、絶唱ですね。

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2017年07月22日

音の風景…涼しい朝、窓を開け放てば蝉の声 2017.07.22

今は窓を開け放ち窓から入ってくる音を聴いています。ニイニイゼミが幅を利かせていますが、その中をミンミンゼミが少し間断しながらも分け入って鳴きます。

たまには野鳥が訪ね来て鳴いています。最近はウグイスやホトトギスではなく、ムクドリぐらいの鶯色の小鳥が良く来ます。とても綺麗な声で、抑揚のある正にオペラのアリアのような歌を歌います。色々と調べたのですが、今のところ得体が知れません。

我が家からは洗濯機の脱水の唸り声が聞こえて来ます。土曜の朝、人間の活動は未だ鈍いようで、バスの発進の吹かし音は聞こえますが、子供の声はしませんね。未だ白河夜船ですかね…
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2017年07月02日

音の風景…築地本願寺ランチタイム・コンサート 2017.06.30

昼食の満足に酔いつつも、妻の御朱印帳に新しい朱印を捺するべく、私は妻を本願寺参拝に誘いました。ところが妻は御朱印帳を持参しておらず、しかもこの築地本願寺は朱印捺印を請け負っておらず、私の心ばかりの気遣いは敢え無く反故の運命を辿りました。

しかし、昼食の後が幸いしたのか、何とこの寺院は仏閣ながらパイプオルガンを保有しており、直ぐに本堂でパイプオルガンを使ったランチタイムコンサートが始まるとの事でした。私も妻も驚きの次は好奇の心がもたげ、すっかりこのパイプオルガンの響きが如何ばかりか、執心したのでした。即座に時間を見計らって午後のコンサートには充分に間に合うと踏み、30分余りをこの本堂での西洋音楽を楽しむ積りになりました。何とも偶然の幸運に恵まれたもので、私は心を寄せて、パイプオルガンの響きに耳を凝らしました。



築地本願寺 築地本願寺堂内 築地本願寺のパイプオルガン
築地本願寺        本堂堂内         堂内のパイプオルガン

コンサートはホルンとのデュオで、堂内の空洞の中で、ホルンとパイプオルガンがどんな響きを創り出すのか興味津々で、第一音を待ちました。オルガンのアルペジオに乗ってホルンが歌い始めました。オルガンとホルンには長い距離があり、アンサンブルは難しそうでしたが、流石にプロの技、見事に両者は渾然一体となって柔らかく、堂内の空気を震わしました。

プログラム
1、インテルメッツォ   R・Ⅿ・グリエール
ウクライナ生まれのソ連の作曲家グリエール、甘美で柔らかいホルンが魅力的でした。

2、ホルン協奏曲第2番より第1楽章  W・A・モーツァルト
このホルン奏者の月島智明さん、浄土真宗の僧侶だそうで、中々のお喋り上手でした。何と法衣でホルンを持たれ、程よい曲目解説をされていました。但し、本領はロマンティックな音楽のようで、モーツァルトは少々頂けないと思いました。もう少しモーツァルトのホルンは軽味が欲しいですね。

3、仏教賛歌の調べ
  生きる              森正隆
  囁きたもう            平井康三郎

4、ドラマ「坂の上の雲」より<Stanⅾ Alone> 久石譲

5、〈Time To Say Goodbye〉 F・サルトーリ

4と5はポピュラー音楽、何方でも知っている有名なメロディー、どちらも楽しめました。

仏閣の本堂でパイプオルガン、中野ひかりさんの演奏による素晴らしい音でしたが、これはキリスト教の響き、目を瞑って聴けば、もう私は西洋の彼方に旅しています。但し鼻は東洋の抹香の匂いが擽っています。不思議な体験でした。
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2017年06月23日

音の風景…クビキリギス、ホトトギス、シジュウカラの巣立ち 2017.06.23

初夏から梅雨時になると、自然の音も少し変わって来ます。ウグイスは相変わらず鳴いていますが、疎らだったホトトギスが毎日鳴くようになりました。ここの所毎朝訪れ、二声三声鳴いて行きます。実に鮮やかな声の持ち主で、名歌手の誉れ高い個体と言えます。そしてもう既に雛の巣立ちの季節となっており、今朝はシジュウカラの巣立ちのさざめきが聴こえていました。多数の雛のさざめく声が…、チチチチチチチチと…。今年も新しい命が旅立ちました。

夜はね、やはり聴こえるでしょ? そう「ジィー………」と言う持続的通奏低音が…。これはセミの季節の前に鳴く虫で、キリギリスの仲間のクビキリギスと言う昆虫です。同時に鳴く虫にケラもありますが、こちらはもっと低音で、「ヴィ………」と言う感じで鳴きます。今はこの2種が混在しているようです。

クビキリギスは草上、樹上。ケラは地中若しくは地上で生活します。
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